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篠崎靖男「世界を渡り歩いた指揮者の目」

オーケストラとゴールド…壁から天井まで黄金に輝くホール、純金でつくられた楽器も

文=篠崎靖男/指揮者
オーケストラとゴールド…壁から天井まで黄金に輝くホール、純金でつくられた楽器もの画像1
ウィーン楽友協会・大ホール(「Wikipedia」より)

 本日、昭和の日からゴールデン・ウィークが始まりました。とはいえ、NHKでは「ゴールデン・ウィーク」とは言わずに、「大型連休」と呼んでいるのはなぜでしょうか。

 調べてみると、「ゴールデン・ウィーク」は映画の宣伝用語だからだそうです。戦後間もなく、春の連休に公開した映画が、正月映画や夏休みの映画よりも観客の入りがよかったことに気づいた大映の常務取締役・松山英夫によって、もっと盛り上げようとつくられた言葉が「ゴールデン・ウィーク」で、映画の大作をぶつけたといわれています。昭和27年頃からは一般的な言葉としても使われ始めて現在に至っていますが、元々が宣伝用語なだけに、NHKで禁止されている「業界の宣伝(放送法第83条「広告放送禁止規定」)」に抵触するため、「大型連休」と言い換えているのです。

 NHKでは、宣伝につながる言葉を放送することを禁じています。会社名や商品名はもちろんですが、昨年の『紅白歌合戦』で、瑛人さんのヒット曲『香水』のサビの部分で歌われるブランド名「ドルチェ&ガッバーナ」が使えるのか否かと話題になったことは記憶に新しいところです。以前にも、元アイドル歌手の松本伊代さんの歌う『センチメンタルジャーニー』の中の「伊代はまだ16だから」という歌詞が、自分自身を広告しているのではないかと問題となって、NHKでは「私はまだ16だから」と歌っていたそうです。実際のところ、歌詞の中に自分の名前を入れようと入れまいと、あまり関係がないとは思いますが、それほどNHKは”宣伝行為”にナーバスなのだといえます。

 ただ、最近では民放でも「ゴールデン・ウィーク」という言葉が、あまり使われない傾向にあるようです。特に昨年、今年と、日本中が我慢を強いられているので、「ゴールデン・ウィーク=黄金週間」は少し不謹慎かもしれないとの考えからか、民放のみならず新聞社等でも「大型連休」と呼ぶようになっています。

 実は、1970年代の石油ショックの際にも「ゴールデン・ウィーク」という言葉の危機があったそうですが、それよりも現在は土曜日も休日となっていることもあり、大型連休は1週間を超えるので、「黄金週間」では言葉的に正確ではないとの意図もあるようです。

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