三菱重工業、「飛鳥Ⅱ」後継船建造の受注逃す、独企業が受注…“造船王国・日本”の没落の画像1
飛鳥II(「Wikipedia」より/663highland)

 日本郵船のグループ会社、郵船クルーズ(横浜市西区)は2020年11月、「飛鳥II」(5万444トン)の運航を再開した。20年2月、横浜港を出港したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号で712人の新型コロナウイルスの集団感染が発生して以降、クルーズ船の運航停止は8カ月にも及んだ。

 横浜発着3泊のクルーズに330名で乗船。運航再開にあたり横浜港大さん橋国際客船ターミナル内「アスカラウンジ」で開いた会見で、中野裕也横浜市港湾局長は「郵船クルーズと連携して二人三脚でこの日を迎え、感無量だ。神奈川県が開発した検査法『スマート・アップ法』を郵船クルーズが採用してくれた。英断だ。クルーズ再開はコロナからの復活の象徴でもある」と挨拶した。

 坂本深・郵船クルーズ社長は「安全に対する懸念は徹底的に解決しなければならない。万が一、船内感染が出たとしても、ダイヤモンド・プリンセスのような感染拡大が起こらないという自信を持つまで、対策を重ねた」と述べた。

 同社は日本外航客船協会(JOPA)のガイドラインをもとに独自の感染症対策プランを策定。日本海事協会の認証を取得した。全乗客への乗船前PCR検査の実施や、船内検査室で1時間で検査結果を出す体制づくりなど、JOPAのガイドラインを上回る感染症対策を実施し、当面、乗客数を定員の半分程度に抑える。

「飛鳥II」でコロナ感染

 郵船クルーズは「飛鳥II」で桜前線を追いかけるゴールデンウィーク青森・北海道クルーズ7日間を催行した。4月29日午後5時、横浜港を出港。5月1日、青森では弘前公園の桜を愛でる。5月2日は函館で五稜郭の桜を、5月3日は桜前線の最後を飾る釧路の桜を見る。5月4日は総料理長のおもてなしの集大成ともいえるアニバーサリーディナーが開かれる。5月5日午前9時に横浜港に入港するスケジュールになっていた。

 横浜港を出港し、青森を目指し宮城県沖を航行している飛鳥IIで4月30日、乗客の1人が新型コロナ感染していることが判明した。クルーズは急遽中止。飛鳥IIは5月1日午前、横浜港に帰港した。

 郵船クルーズによると飛鳥IIの乗客乗員は720人(うち乗客302人)。乗客は全員、出港の1週間前に検査キットを使用したPCR検査を受けており陰性だった。30日午後に乗船直前に実施した検査の結果が出て、東京都在住の60代の男性の陽性が判明した。男性は乗船後、喉に違和感があったという。男性と濃厚接触者の妻は別々の隔離専用室で待機し、妻は船内の検査で陰性と確認された。ほかの乗客らは症状がなく順次下船した。

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