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木下隆之「クルマ激辛定食」

日本カーオブザイヤー、大賞決定の裏側…今年はトヨタから3台が最終選考へ

文=木下隆之/レーシングドライバー

2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー」の第一次選考会で、最終選考に進む“10ベストカー”が決定した。前年11月1日より今年10月31日までに日本国内で発表された乗用車が対象で、日本国内の主要メディアで組織される一般社団法人日本カーオブザイヤー実行委員会が、厳正なる投票によって選出した選考委員60名により投票が行われ、年末の最終決戦で最優秀の「大賞」が決定する。その権利を得た10台が決定したのである。

 第一次選考はトップ10台を決定するものであり、順位は問われない。したがって得票数は公開されない。選考委員である僕にさえ、どのクルマがどれほどの票を獲得したのかは知らされないのである。

 10ベストカーに輝いたモデルを紹介する。トヨタ自動車からは、以下の3台が選出された。

GR86/SUBARU BRZ」

日本カーオブザイヤー、大賞決定の裏側…今年はトヨタから3台が最終選考への画像1

「MIRAI」

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「ランドクルーザー」

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「GR86/SUBARU BRZ」は、トヨタ/スバルとの兄弟車でもあることから、両メーカーに10ベストカーの栄誉が与えられる。ほかの7台は、次の通り。

日産自動車「ノートオーラ/ノート オーラNISMO/ノートオーテッククロスオーバー」

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本田技研工業(ホンダ)「ヴェゼル」

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三菱自動車工業「アウトランダー」

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BMW「4シリーズ」

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シボレー「コルベット」

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メルセデス・ベンツ「Cクラス」

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フォルクスワーゲン「ゴルフ/ゴルフ・ヴァリアント」

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 最終選考に挑むのは、以上10ブランドである。

 選考委員の選出は毎年、行われる。日本カーオブザイヤー実行委員会が、推薦を受けた自動車ジャーナリストたちを対象に投票を行い、上位60名を選考委員として任命する。日頃から自動車ジャーナリスト活動に取り組み、知見豊かで、多くのクルマに触れていることが条件。選考に対しての対価はなく、あくまでボランティアとしての参加となる。

 ノミネートの対象が、やや中途半端な「11月1日から翌10月31日までに発表されたモデル」とされているのは、年末の投票に対して十分な試乗取材機会を得られるかが重要だからであろう。最終決戦までの時間的な理由によるものだ。

 日本国内で販売されたモデルであれば、生産国は問われない。輸入車も対象なのだ。ただし、本戦である最終決戦で、仮に日本車がトップ得票で大賞に輝いた場合には、輸入車のなかで最高票数を獲得したモデルが「インポート・カーオブザイヤー」として称えられる。

 日本国内のプライズではあるものの、過去には輸入車が大賞である「日本カーオブザイヤー」に輝いた例も少なくない。2013-2014年にはフォルクスワーゲン「ゴルフ」が日本車を抑えて大賞を獲得。2017-2018年にはボルボ「XC60」が、さらに翌年の2018-2019年もボルボ「XC40」が獲得し、ボルボは2連覇をやってのけている。このように、国籍を問わずフラットに評価されるのも特徴といえよう。

 ちなみに、選考対象は乗用車に限定されている。よって、4ナンバーの商用車は対象外だ。トヨタ「プロボックス」や日産「キャラバン」など評価の高い商用車も存在しているものの対象にならず、規則改正を求める声が上がることも少なくない。

 同様に軽自動車も対象にはならないが、特別賞として「K CAR オブザイイヤー」が設定されている。ちなみに、「テザインオブザイヤー」「テクノロジーオブザイヤー」「パフォーマンスオブザイヤー」も設定されている。

 最終選考会は12月10日金曜日で、18時からYouTubeにおいてライブ配信される。

(文=木下隆之/レーシングドライバー)

木下隆之/レーシングドライバー

木下隆之/レーシングドライバー

プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員 「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

Instagram:@kinoshita_takayuki_

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