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木下隆之「クルマ激辛定食」

新型ノア/ヴォクシー、絶対に売れる理由…盤石の態勢でステップワゴンを迎撃

文=木下隆之/レーシングドライバー
新型ノア/ヴォクシーは絶対に売れる
トヨタ新型ノア/ヴォクシー

 4代目となるトヨタ自動車の新型「ノア/ヴォクシー」がフルモデルチェンジ、すべてを刷新して登場した。全貌が明らかになったので紹介しよう。

 初代ノア/ヴォクシーが誕生したのは2001年11月。乗り降りしやすいスライドドア、荷室空間が広く、足ポイントが高いことから運転がしやすい。そんな要件を突き詰め、家族を支えるコンパクトキャブワゴンとしてファミリーカーの王道を歩んできた。

 新型になってもコンセプトに変更はなく、日本の家族を乗せて走ることを主体に開発が進められた。すなわち、スライドドアには段差を低くするように機械式ユニバーサルスライドドアが採用された。ドアの開閉によって踏み板が展開、格納されるのだが、これまでのような電気モーター式ではなく、電動開閉するスライドドアに連動。これまで20万円ほどの出費を強いられた電動式ではなく、3万円ほどと安価で装備可能になったのだ。

 しかも、安全運転支援技術が進んだ。車両の周囲を常に監視している機能を利用し、スライドドアの作動時、後続から障害物が迫っている場合に動作キャンセルする機能を盛り込んだ。後ろからランナーやバイク、もちろんクルマが迫っているとセンサーされれば、電動ドアがストップする。助手席側からの急な飛び降りを防止するのである。といったように、スライドドアの利便性と安全性を高めているのだ。

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 2列目には、オットマン付きのキャプテンシートが選べるようになった。しかも、ロングスライドが可能だ。これまでのように、リアのタイヤハウスに干渉してスライドが規制されることもなくなった。しかも、3列目のシートは簡単にワンタッチで跳ね上げることも可能になり、シート折りたたみの煩わしさが解消されている。

 電動リアゲートのスイッチがサイドに移設された。これにより、壁や垣根が迫っているような駐車スペースでも、脇から簡単に開閉することが可能になった。少し開けて小さな荷物を取り出すことが容易になったのである。

 手動式のバックドアでも、開閉を任意の位置で固定する。些細なことだが重要だ。ユーザー目線が行き届いているといえよう。

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 運転のしやすさにもメスが入った。Aピラーが細く三角窓が広くなったことで、飛び切りの開放感が得られる。ドライバーからの死角も少なくなり、安全性も高まる。

 動力性能も進化。パワーユニットは直列4気筒2リッターガソリンと直列4気筒1.8リッターハイブリッドの二本柱だが、販売の中心になると思われるハイブリッドが進化した。ユニットやバッテリーが小型になり、軽量化に貢献。そればかりか、ハイブリッドには新たにE-FOUR4WEシステムが組み込まれることになり、特に後輪のモーターパワーが強く、オンロードでの旋回性も高まったというのだ。

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 感心するのは、動力性能の高さである。0-100km/h加速タイムは1秒ほど短縮しているという。アクセルペダルを床まで踏み込んで加速する場面は少ないだろうが、時にはフル乗車で山坂道を駆け上がる場面も想定される。パワーが増強されていることはありがたい。

 それでいて驚かされるのは、WLTC燃料消費率が23.4km/lとクラストップの数字になったことである。コンパクトキャブワゴンのユーザーがもっとも気にするのは経済性だという。その点にも期待を超える性能を盛り込んでおきながら、走りの性能を犠牲にしていない。この点は高く評価されるべきだろう。

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 近日中に、まるで示し合わせたかのように最大のライバルである本田技研工業(ホンダ)「ステップワゴン」がデビューする。全方位的に性能を高めたノア/ヴォクシーが盤石の態勢で迎え撃つことになった。

(文=木下隆之/レーシングドライバー)

木下隆之/レーシングドライバー

木下隆之/レーシングドライバー

プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員 「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

Instagram:@kinoshita_takayuki_

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