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現在はすべての金融機関への返済が滞っている以上、シンジケートローンに参加した金融機関は「好い面の皮」といえる。簿外負債について知りうる立場だったアレンジャーの常陽銀行が、参加した金融機関に対して適切な情報提供を行っていたか否かでは、今後責任追及を受ける可能性も否定できない。もっとも、簿外負債の存在を把握していなかったとしても、アレンジャーとしては落第なのはいうまでもない。
“心ないジャーナリスト”
高橋仁社長は報道から間もない8月25日夕方、社員に対して次のような“メッセージ”を発していた。
「昨今、一部の心ないジャーナリストによる、当社の経営状況に関する憶測記事が出ておりますが、そのような事実はありません。売上の低迷など厳しい時期もありましたが、広告費の圧縮や大幅なコストカット、また皆さんのご協力のおかげで業績は改善しております」
あたかも高橋社長が被害者であり、“心ないジャーナリスト”の不当な攻撃に晒されているかのような文面だが、私的整理も巨額の簿外負債があることも証拠と証言に基づいた事実だ。「憶測」ならば、取材拒否などせず堂々と反論すればいいのである。高橋社長は、前受金の全額売上計上という実現主義の原則に反する不適切な会計処理を敢行したからこそ、数億円もの役員報酬を得て競走馬を10頭近く所有する豪遊生活が成り立っていたことを忘れてはならない。本当の被害者はジンにカネを払った無数の顧客であり、そのツケが今回ってきたのである。
(文=村上力/フリーライター)
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