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みずほFG、現役行員の年金「一律減額」の大ナタ…バブル入行組の人員削減に実質着手

文=編集部

バブル採用組向けの人件費対策

 一連のみずほFGの動きをどう見ればよいのか。経済ジャーナリストの森岡英樹氏は次のように解説する。

「今回の事実上の年金給付の減額は一言で言えば、『バブル採用組対策』に尽きます。これはみずほに限った課題ではないのですが、3行統合ということもあり、みずほはバブル採用組にメスを入れるのが遅れていたということでしょう。

 大量採用したツケが、人件費の増大として収益を圧迫しています。1.9万人の削減をうちだしており、毎年度に人員削減計画をつくっていますが、7月に懸案のシステム統合を終えたことで、店舗、人員の削減に大きく切り込み始めたということです。

 今年度下期から本格化する職務や成果に報いる報酬制度の見直しもリンクしています。また、兼業・副業の解禁も同様です。年金給付制度の見直しは、超低金利の継続を踏まえて、市場金利に連動させるというもので、『永続的に安定した給付を可能にするため』というみずほの説明は、その通りです。

 しかし、共同通信の記事のように、53歳以下を対象にし、48~53歳の社員が20年度中に会社を辞めた場合は減額しない特例を設けるというのは、まさにバブル期採用組を意識した制度と言っていいでしょう。これまで先送りしてきた、一番難しい課題に本格的に取り組みだしたということに尽きます」

 1980年代にはカッコイイ職業として、垂涎の的だった銀行員も少子高齢化の波にはあらがえそうにはない。「花のバブル入行組」の苦難は続きそうだ。

(文=編集部)

 

BusinessJournal編集部

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