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韓国、経済危機の兆候…韓国内で日本に援助求める機運高まる、過去には自ら拒否

文=編集部
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韓国経済低迷でスワップ協定再開か

 このような経緯で終了した日韓スワップ協定だが、韓国は長引く経済の低迷と資本流出の懸念が高まったことで、日本とのスワップ協定を再開させようとの動きが慌しくなっている。

 特に、朴大統領が焦りを見せ始めたようだ。8月27日に開催予定の日韓財務対話で、協定再締結を打診するといわれている。

 日韓財務対話は、両国の財務大臣や財務省幹部クラスが出席し、経済や金融問題について定期的に意見を交わす会合で、以前は毎年定期的に開かれていたが、李前大統領が竹島に上陸して以降、開催は中断していた。しかし、昨年5月に2年半ぶりに再開され、また会合を定期的に開くことになった。

 韓国は来年、大統領選挙が控えている。14年の旅客船セウォル号沈没事件以来、支持率は低迷し続け、経済も回復の兆しがみえない朴政権。日本とのスワップ協定を再開させることでウォンの安定化を図り、経済を安定させたいところだ。ウォンの価値が下落すれば、外国人投資家は一気に外貨を引き上げる可能性が高い。それを避けるために日韓スワップ協定は一定の役割を果たすだろう。

 従来と同じように、スワップは日本にとってあまりメリットがないと考えられるが、ウォン安が進めば韓国から資本が急激に流出し、対韓民間融資債権のデフォルトが起こる可能性は高い。そうなれば、日本も少なからず被害を受けるだろう。一般国民レベルでは好景気とはいえないまでも、株高など多少は景気回復の兆しがあるアベノミクスも腰折れとなるのは間違いない。大局的にみれば、韓国経済を助けてあげることは日本にもメリットがあるといえる。

 だが、日本に対して強硬姿勢をとってきた朴政権が、しおらしく頭を下げるとも思えない。どのようにスワップ協定再開の道筋をつけるのか、注目したい。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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