小中学生の子どもを持つ親ならば、PTAの役員を引き受けるか否か、悩ましく思うのではないだろうか。学校によっては、役員や係などをポイント制にして、卒業までに何ポイント獲得しなければならない、といったルールを設けているケースもある。逆に、PTA活動への参加を有志のみに限定し、卒業までまったく活動に参加しなくてもいいとする学校もある。
そんななか、「PTA役員になって得した!」という声がSNSに投稿されるや、瞬く間に拡散されている。
それは、PTA役員がiPadなどアップルの商品を割安で買えるという旨の投稿だった。なかには「5万5000円も得した」といった書き込みも見られる。実際のところはどうなのか、アップルの広報に直接聞いてみた。
–PTAの役員であれば、アップル製品を安く買えるというのは本当でしょうか。
アップル担当者「本当です。Apple Store for Educationという、学生、学校関係者など教育を支援する目的の制度で、PTA役員も対象になっています」
–学校などのために使う目的ではなく、私的に使う目的でも割引購入が可能なのでしょうか。
アップル担当者「目的は問いません。ご自宅で使用していただくものを学割でご購入いただけます」
–PTAの役員であることを、どのように証明すればいいのでしょうか。多くの学校では、特に証明書や委嘱状のようなものは発行していないと思いますが。
アップル担当者「電話での購入申し込みの場合は、口頭で『〇〇学校の〇〇年度のPTA役員ということで間違いありませんか』という具合に確認させていただいております。オンラインでの申し込みの場合、『役員名簿』など学校名と役員の方のお名前が記載されている書類をお送りいただいています」
–学割によって、どの程度安くなるのでしょうか。
アップル担当者「製品によって割引額は異なりますが、2000円から2万1000円の割引となります」
–インターネット上で「約5万5000円安く買えた」という書き込みがありますが、そんなに安くなるケースもあるのでしょうか。
アップル担当者「学割では5万5000円も安くなることはありませんが、下取りなどを組み合わせることで、さらにお安くなる場合もあります」
ちなみに、アップルの全製品が学割対象となるわけではなく、「Mac」及び「iPad」のシリーズのみで、「iPod」や「iPhone」は対象外だという。
また、先の「約5万5000円安く買えた」というツイートは、「教育機関向けpro appバンドル」という、学生向けに5種類の有料ソフトが組み込まれた7万4200円(税抜)相当が2万2800円で購入できる製品を購入した方のようだ。この製品も、学生や教育関係者のほか、PTA役員も購入できる。元値が3万4800円もする動画編集ソフトや、2万3800円の音楽編集ソフトも入っているので、編集作業をしたい方には、この製品はお得だろう。
アップルは、家電量販店などでもあまり割引されないため、なかなか安く購入するのは難しい。だが、オンラインストアで期間限定のキャンペーンを行ったり、クーポンコードが発行されていることも、たびたびある。ほかにも、「Amazon限定」「楽天限定」「ヤフー限定」といった割引キャンペーンが展開されていることもある。さらに、クレジットカードのポイント還元を組み合わせるなど、少しでも安く購入できる方法を模索しよう。
(文=編集部)