ビジネスジャーナル > 企業ニュース > 第3次ホテル戦争の舞台  > 2ページ目
NEW

第3次ホテル戦争の舞台裏 高級外資系、なぜ相次ぎ進出?東京五輪に向け最終章へ

文=編集部

 新たな外資系高級ホテルが、帝国ホテル、ホテルオークラ(現・ホテルオークラ東京)、ホテルニューオータニの国内御三家に代わって“新御三家“と名付けられた。

 さらに、2000年代に入ると日本橋の再開発で三井ビル旧館跡地にオープンした「マンダリンオリエンタル東京」(中央区)、東京ミッドタウンに生まれた「ザ・リッツ・カールトン東京」(港区)、日比谷再開発によって誕生した「ザ・ペニンシュラ東京」(千代田区)が“新新御三家”と、もてはやされた。

●外資系ホテルの東京進出、なぜ相次ぐ?

 外資系ホテルの東京進出ラッシュが続く背景には、世界的なブランド力を誇り、かつ外国人の目から見ていわゆる高級ホテルと呼べる国内系ホテルがないためだといわれている。外資系高級ホテルの特徴は、スタンダードタイプの部屋でも外国人の体格に合わせた大きめのベッドでバスルームも広く、平均的な客室面積は50平方メートル。宿泊料金は最低でも4万円が目安になる。

 国内の旧御三家もリニューアルに取り組んでいるが、客室面積は広げられず、30平方メートル台の客室が多い。こうした中、20年の東京五輪を控え、国内の旧御三家の一角を占めるホテルオークラ東京は建て替えで対抗する。15年8月末に本館の営業を停止し、2棟の高層ビルを建設。東京五輪前年の19年春に営業を再開する。総事業費は1000億円以上となる。

 16年には、金融機関のビルが立ち並ぶ千代田区大手町の一等地に、星野リゾートが運営する高級温泉旅館「星のや 東京」が完成する。三菱地所らが手掛けている大手町東地区再開発プロジェクトの一環だ。東京都心に、ビル1棟丸ごとの温泉旅館が出現する。18階建てビルの最上階に天然温泉浴場を設置し、84室の和風客室となる。客室料金は1泊5万円前後となる予定で、外国人観光客の中でも富裕層を取り込みたい考えだ。有名な日本料理店も出店し、日本の「お・も・て・な・し」を前面に押し出す。

 再開発事業の一環として、三菱UFJフィナンシャル・グループは星のや 東京、みずほフィナンシャルグループはアマン東京、三井住友フィナンシャルグループはマンダリンオリエンタル東京を誘致した。第3次東京ホテル戦争は。メガバンクの代理戦争という面も持つのだ。

 今後は新たに、米ニューヨークで人気の「ブティックホテル」と呼ばれるお洒落なデザイナーズホテルが東京に増えるのではないかと、ホテル関係者らの間では予想されている。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

Business Journal

企業・業界・経済・IT・社会・政治・マネー・ヘルスライフ・キャリア・エンタメなど、さまざまな情報を独自の切り口で発信するニュースサイト

Twitter: @biz_journal

Facebook: @biz.journal.cyzo

Instagram: @businessjournal3

ニュースサイト「Business Journal」

第3次ホテル戦争の舞台裏 高級外資系、なぜ相次ぎ進出?東京五輪に向け最終章へのページです。ビジネスジャーナルは、企業、, , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!