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ファミマ社員、加盟店への犯罪行為でずさん管理体制露呈 公表しない本部に加盟店が反発

北健一/ジャーナリスト

ファミマ社員、加盟店への犯罪行為でずさん管理体制露呈 公表しない本部に加盟店が反発の画像1ファミリーマートの店舗(「Wikipedia」より/呉)
 7月、中国の食品加工会社が期限切れ鶏肉を使用していた問題が発覚。コンビニエンスストアチェーンのファミリーマート(中山勇社長)は、この会社から仕入れた材料を使用していた「ガーリックナゲット」と「ポップコーンチキン」の販売を中止するなど、騒動に揺れた。その同社で、加盟店を指導するスーパーバイザー(SV)による重大な不祥事がわかった。同社はその事実を世間には公表しておらず、企業姿勢も問われそうだ。

 今回わかったのは、東京都の多摩地区を担当していたSVが、加盟店からQUOカードを窃取し、伝票操作によって隠していたもの。ファミマ多摩・甲信地区営業統括部の部長印が押された内部文書によると、被害に遭ったのは6店で被害総額は55万9000円とされるが、「もっと多いはずだ」(加盟店主)との見方もある。

●紛糾した店長集会

 ファミマがこの不祥事を初めて内部で説明した7月15日の多摩甲信地区店長集会は大荒れとなった。集会の冒頭、多摩・甲信地区営業統括部の村井律夫営業統括部長が、こう切り出した。「今般、当社SVが、自らが担当する商品、現金などを不正に取得するという事案が発生いたしました」。事件そのものにはごく簡単にしかふれず、村井部長はこう続けた。

「加盟者の損害につきましては、調査のうえ責任をもって弁済し補填をさせていただくこととしております。また当社は、当該SVを自宅謹慎処分にし、今後厳正なる処分を下す予定でございます。……深くお詫び申し上げます。今後二度とこのようなことがなきよう、社員の教育体制を見直し、社内に構築し、また、店間伝票等の運用を改善することが急務であると理解しております。ほんとうに申し訳ございませんでした」

 何が起きたのか、そのSVは誰なのか。わけがわからないままでは、加盟店は納得できるはずもない。会場から声が上がった。「村井さん、もっと具体的に話してよ」。
質問を予想していなかったのか凍りつく村井部長に代わり、司会役の社員が「質疑応答の時間は設けておりません」と言うが、それでは収まるはずもない。

 女性店主も「ちゃんと話してください」。「これ、全加盟店の問題よ」と先ほどの男性店主が続ける。「私(不正を示す)伝票、持ってるんです。コンプライアンスの問題でしょ」。本部側は「ほかの加盟店さんの迷惑になるので、ご退場を」と収拾に躍起となるが、「もみ消すっていうの」と反発され、会場は騒然。見かねた平田満次・営業本部長補佐(常務執行役員)が割って入った。

「一部社員が不正を起こしたことは事実です。それによって加盟店さんにご迷惑をかけたことは、私ども株式会社ファミリーマートの、私を含めた幹部社員の管理不行き届きということもわかっておりますし、村井もたいへんな処分を受けるというふうになっております。私(に)もたぶん、処分が降りると思います」

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