ビールの祭典オクトーバーフェスト、なぜブーム？人気復活の音楽フェスと意外な共通点？

●音楽フェスとオクトーバーフェストの共通点

　一方、1997年に初開催された「FUJI ROCK FESTIVAL」を皮切りに、現在では数えきれないほど「フェス」と呼ばれる音楽フェスティバルが全国各地で開催されているが、それらもオクトーバーフェストと同様に入場者数を伸ばし続けている。

　7月25～27日に開催された「FUJI ROCK FESTIVAL ’14」では24日の前夜祭含め10万人以上、8月16、17日に開催された「サマーソニック2014」では幕張と大阪の2会場で20万人以上の観客を動員した。

　音楽フェスにもやはりビールは不可欠であり、会場内では「ハイネケン」（オランダ）、「バドワイザー」（アメリカ）、「コロナ」（メキシコ）など世界各国のビールブランドを目にすることができる。

　日頃のストレス発散や、ちょっとしたアウトドア感を満喫して盛り上がる音楽フェスとオクトーバーフェストのつながりは、音楽という点でも共通しており、そのムードや空気感は近いものがある。

「オクトーバーフェストでは、ソーセージをはじめ、プレッツェル、アイスバイン、ムール貝など、ビールが進む料理もたくさん販売しております。“フェスごはん”という言葉があるくらい、音楽フェスでも食事が充実していると聞くので、近い雰囲気があるのかもしれませんね」（同）

　これから“食欲の秋”に入り、真夏とはビールを飲む感覚も変わってくるかもしれないが、本場ドイツではオクトーバーフェストの本番は文字通り10月。日本でも、まだまだ勢いが続きそうだ。
（文＝東賢志／A4studio）