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村上氏はこの常識を打ち破り、成果報酬型にした。採用された場合には祝い金を出す。働く側のメリットだ。一方、企業側には採用することを決めた段階で、初めて費用が発生する。求人が成功して採用に至るまでは、雇い主側には経費がかからない。求人する側にも働く側にもメリットがある、新しい発想の需要を創造したわけだ。
成果報酬型のビジネスモデルが評価され東証マザーズから東証1部へと指定替えになった。アルバイトの求人からスタートして、正社員、派遣それぞれの分野の求人広告を手がけてきた。そして、その後、不動産の賃貸や中古車販売のサイトにも進出した。
同社は東証マザーズに上場した効果で急成長。12年12月期決算の上半期(1~6月)の業績は好調だ。売り上げは10億2300万円、営業利益5億6600万円、純利益3億900万円。売上高営業利益率55%、同純利益率30%と利益率の高さを誇る。
当然のことながら会社の規模は小さいので、市場では東証1部上場で弾みがついて大化けするといつ期待が膨らむ。しかし、ネット広告でも、成果報酬型を導入する企業がほかにも登場しており、激戦模様だ。サバイバルレースを勝ち抜く保証はどこにもない。
ネットバブルの00年。東証マザーズなどの新興市場に新しいビジネスモデルを引っさげたベンチャー企業が、続々上場した。その中で大成功したのは楽天だった。半面、ITビジネスには限界がある(企業規模が小さい。売上高はメーカーの10分の1以下になる)ためM&A(合併・買収)に走り、それに失敗して消え去った起業家たちが数多く出た。
人気先行、株価先行のリブセンスはどういうコースを辿るのだろうか。久々のベンチャーの星の誕生だけに、少し長い目でみてやりたい。……と書いて直ぐに反省した。投資家は短気だ。大きな果実をすぐに求める。
(文=編集部)
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