●タブレットなども扱い、総合モバイルサービスに
またイオンはスマートフォンだけでなく、新たにWindows 8.1を搭載したマウスコンピューター製のLTE対応タブレットパソコン「AT-Z37LTE10」や、NECプラットフォームズ製のモバイルWi-Fiルーター「Aterm MR03LN」を発売することを発表。スマートフォン以外にもデバイスの幅を広げると共に、モバイルサービスの総合ブランドとして新たに「イオンモバイル」を立ち上げることも発表している。
イオンが商品の幅を広げた背景の1つには、ターゲットユーザーの声に応えたことが大きいようだ。先のタブレットパソコンに関しても、イオンスマホのユーザーから「より大画面で利用したい」「パソコンと同じことができる端末が欲しい」といった声が上がっていたことから、それに応えて用意されたものだという。
「ARROWS M01」も、「安心感のある国内メーカー製が欲しい」という声に応えて提供されたものになるそうだ。数ある国内メーカーの中でも富士通を選んだのには、「らくらくホン」シリーズでシニアに馴染み深いことが大きな理由となっている。ユーザーの声に応じた商品開発を進めているのを見て取ることができる。
そしてもう1つは、ターゲットユーザーの広がりを意識しているという点。イオンモバイルはシニアに加え、イオンを訪れる30代前後のファミリー層も主要なターゲットに据えており、ファミリー向けの商品開発も進めている。そうした商品の1つに「イオンスマホ親子セット」が挙げられる。
これは親向けにLTE対応スマートフォン、子供向けに3Gスマートフォンと、2台セットで販売するというもの。子供のスマートフォン利用を管理する専用アプリ「スマモリ for イオン」が2年間無料で利用できる特典を付け、子供のスマートフォン利用に際して安全性を高めているのが、大きな特徴となっている。
●流通大手ならではの自由度が強み、MVNOを束ねる存在になるか
次々とラインアップを増やすイオンモバイルの商品展開からは、流通大手ならではのイオンの強みも見て取ることができる。それは端末やサービスだけでなく、ネットワーク、つまりSIMも商品に応じた適切なものを選んで組み合わせることにより、自由度の高い商品開発ができることだ。