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再起不能レベル…フジテレビ、尋常じゃない視聴率崩壊 TBS凋落と同じ理由&現象が!?

文=編集部
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再起不能レベル…フジテレビ、尋常じゃない視聴率崩壊 TBS凋落と同じ理由&現象が!?の画像1フジテレビ本社(「Thinkstock」より)
 フジテレビが低迷から脱せられない。4月からゴールデン帯で始まったバラエティ番組が、軒並み視聴率1ケタ台に沈んでいる。中でも、土曜10時台から金曜19時台に昇格した『世界HOTジャーナル』は初回こそ平均視聴率8.2%(10日、ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)だったが、2回目4.2%(17日)、3回目4.3%(24日)と急降下。ゴールデン帯とは思えない数字を記録してしまっている。テレビ局関係者は語る。

「土曜午前時代もそれほど視聴率がよかったわけではないが、今のフジには新番組で勝負するだけの制作力がないため、仕方なく昇格させた感は否めません。フジの制作力低下は昨今いわれ続けていることですが、それ以上に沈滞ムードが流れるキャスティングをしてしまったことも見逃せません」

 土曜10時台では局アナの松村未央が担当していたが、金曜19時台に昇格した途端、フリーの西尾由佳理アナ(元日本テレビ)が起用されている。

「たしかに、もともとのMCは西尾で、産休で降板したあとを引き継いだのが松村アナでした。今回、西尾の産休終了とゴールデン帯昇格が一致したわけですが、都合のよい時だけ局アナが使われ、ほかはフリーに任せられると、アナウンス部の士気はものすごく低下してしまいます。実際、西尾と松村が逆の立場であれば、こんなことは起こらないわけですから」(同)

 フジは1980年代から女子アナブームを牽引し、自社でスターアナをつくり上げ、局全体に活気をもたらしていった。一方で、かつて民放の雄と呼ばれたTBSは自局のアナではなく、フリーアナを重用する傾向にあった。90年代には『ビッグモーニング』で寺田理恵子(元フジ)を、『ニュースの森』で久和ひとみ(フリー)を、『筑紫哲也NEW23』で草野満代(元NHK)を使った。2000年に入っても、その傾向は変わらず、『NEW23』には膳場貴子(元NHK)、『あさチャン!』には夏目三久(元日本テレビ)を起用。局を上げての一大イベント『世界陸上』でも中井美穂(元フジ)がキャスターを務めている。

「田中みな実が退社した原因には、フリーの夏目三久が帯番組の担当になったからといわれています。このように、せっかく局アナがいるのにわざわざフリーに頼ると、局アナは育たないし、士気が下がる。TBSが90年代から今に至るまで低迷している遠因には、フリーアナ重用があるともいわれています」

テレ朝好調はアイドルアナ誕生と関係?

 00年代に入って、人気女子アナが生まれるようになったテレビ朝日も、90年代までは同じ体質だった。看板番組の『ニュースステーション』には渡辺真理(元TBS)を、『ミュージックステーション』には有賀さつき(元フジ)を起用するなど、フリーアナに頼る傾向があった。しかし、04年開始の『報道ステーション』では、一貫して局の女子アナをサブキャスターに使い続け、育てている。ほかの番組でも、局アナを積極的に使うようになり、近年は竹内由恵や宇賀なつみといったアイドルアナが生まれている。そして、13年度には年度視聴率二冠王に輝き、局全体の視聴率も上がっている。フリーに頼らなくなったことと無関係ではないだろう。

「看板番組のキャスターを局アナが務めていると、ほかのアナは明確な目標ができるし、『私もできるはず』と励みになり、局全体が活性化する。それがフリーアナのものになってしまうと、やる気は削がれてしまう」(同)

 女子アナブームをつくり上げたことで、視聴率でもトップを走り続けてきたフジ。もう一度、自局の歴史を振り返り、局アナを大切にしたほうがよさそうだ。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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