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山本一郎

山本一郎「橋下市長の裏にある金の流れがわかる記事」

文=山本一郎
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post_642.jpg破竹の勢いの橋下市長(「橋下徹」HPより)
――山本一郎氏が、国内外の経済・起業ネタから、テレビ・芸能ネタまで、幅広くチョイス。今回は、次期衆院選に向けて動き出した大阪維新の会と橋下徹大阪市長にまつわる記事を中心に、それに擦り寄る民主党議員、そして橋下市長を裏で支える金についての記事をピックアップしていただきました!

大阪府特別顧問及び特別参与について – 大阪府特別顧問等一覧(8月29日)

 大阪府の不思議すぎる特別顧問の一覧がこちら。ポイントは澤田秀雄HIS会長と、あの溝畑元観光庁長官がセットで入っているところでしょうかねえ。統合本部には、橋下大阪維新の会の政策ブレーンと目されるメンバーがだいたい入ってます。

大阪市特別顧問及び特別参与について – 大阪市府市統合本部関係(8月29日)

 で、その後ダブル選挙を経て橋下徹さんが大阪市市長に当選されてから立ち上がったリストがこちら。飯田哲也さんが山口知事選敗戦後こちらに返り咲いているあたりが興味深いところでしょうか。

 なお、ワタミの渡辺美樹会長が顧問就任という報道があったんですが、こちらのリストには入っておりません。何か起きているのでありましょうか。

ワタミ会長、ダブル顧問就任へ 大阪府・市の「助言役」 – 朝日新聞(2011年12月28日)

「橋下氏はキングメーカーなり得る」米日本専門家が論評 – 産経ニュースWest(3月21日)

 少し前の記事ですが、アメリカの保守系シンクタンクで日本研究の第一人者となっているマイケル・グリーンさんが、橋下徹さんを評して「ポピュリスト(大衆に訴える政治家)として明確な技量を備えている」という、褒めているんだか馬鹿にしているんだか分からない感じのコメントを寄せています。何でしょう、これは。

都議会に「東京維新の会」、大阪維新連携目指す – YOMIURI ONLINE(9月4日)

 全体的に風見鶏な感じの政界において、真っ先になびく感じの都議会議員はやはり民主党系です。まあ、気持ちは分かるんですよね。政策面で近ければ追い風に乗りにいくのも悪くはないのかもしれませんが、大阪維新と連携するのに東京維新を名乗るというのはどうなんでしょうか。無血開城ですか。

橋下市長と会談、民主・原口氏「連携を話した」 – YOMIURI ONLINE(9月3日)

 この原口さんっていうのは本当に……アレですね。まあいいんですけれども。みんなの党の渡辺喜美さんであれ、石原新党で大阪維新との連携を模索した石原慎太郎都知事であれ、やはりタイミングを生かして伸び調子のところと手を組んで一緒にやっていこう、有利に立場をもっていこうというのは良く分かるんですが、露骨過ぎるんじゃないかと思うんですよね。

維新合流議員、竹中平蔵・堺屋太一氏らが選考 – YOMIURI ONLINE(8月31日)

 このあたり、新自由主義(自民党旧揚げ潮派)の潮流を政策的に汲んでいこうという路線がはっきりと現れておりまして、こうなりますと中川秀直さんとか、近い将来一本釣りで名前が挙がっていったりするんでしょうか。非常に悩ましいところだと思うんですけれども、古色蒼然とした政党政治のアプローチに手を出さないような配慮はするんでしょうかねえ。

大阪維新の会 大口後援者にマルハン、ソフトバンク、パソナ – Newsポストセブン(8月27日)

 その大阪維新、今年の春ぐらいまでは「全国区で政党政治に打って出て、候補者擁立に動きたいが金がない」ということで、今回の解散総選挙では国勢進出は見送りではないかという観測が主流だったんですけれども、ここに来て急に候補者を一本釣りしてみたり、国勢選挙に色気を出す言動を繰り返し始めている背景には「財界人のスポンサーが集まり始め、国政に出ても大丈夫な実と粗衣がたったのか」と思われるわけです。この記事は、そんな思惑を考えながら読むと趣深いです。うーん、カジノねえ。

橋下市長の怪しい金庫番「奥下母子」 – FACTA online(2012年6月号)

 FACTA有料版では、大阪維新の文字通り「向こう脛の傷」である被差別出身の金庫番の不透明な資金について報じています。まあ、中央政界に出るの、出ないのと言っている間は大丈夫でしょうが、本格的に国政参画となれば日本新党の細川護熙さんの不自然な引退では済まないぐらいの強力な逆風に見舞われかねないのではないかと心配されるわけですね。橋下旋風を考えるとこのあたりは非常に重要な部分ではないかと思うわけです。

山本一郎

山本一郎

 2000年、IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作を行うイレギュラーズアンドパートナーズ株式会社を設立。ベンチャービジネスの設立や技術系企業の財務・資金調達など技術動向と金融市場に精通。2007年より、総予算100億円超のプロジェクトでの資金調達や法人向け増資対応を専門とするホワイトヒルズLLCを設立、外資系ファンドの対日投資アドバイザーなどを兼務。

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