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『あなたのことはそれほど』11.1%発進も…波瑠の尻軽ぶりに「共感できない」と不評の嵐

文=吉川織部/ドラマウォッチャー
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『あなたのことはそれほど』11.1%発進も…波瑠の尻軽ぶりに「共感できない」と不評の嵐の画像1『あなたのことはそれほど』公式サイトより

 波瑠や東出昌大らが出演するドラマ『あなたのことはそれほど』(TBS系)の第1話が18日に放送され、平均視聴率が11.1%(関東地区平均、ビデオリサーチ調べ)だったことがわかった。いくえみ綾の漫画を原作とした今作は、2番目に好きな人と結婚した主人公・渡辺美都(波瑠)が、中学時代に恋心を抱いていた同級生の有島光軌(鈴木伸之)と偶然再会し、不倫関係に陥っていくストーリー。第1話ではおもに美都の視点から、後に夫となる涼太(東出昌大)との出会いと結婚、光軌との偶然の再会までが描かれ、美都と光軌がラブホテルの部屋に入ったところでエンディングとなった。

 放送後、インターネット上には賛否両論があふれたが、なかでも目立ったのは「登場人物の誰にも共感できない」「感情移入できない」との声だ。主人公の美都は一見すると堅実な優等生タイプなのに、夫の涼太が話しかけても上の空。中学時代に好きだったというだけの理由で、同級生の光軌と出会った晩に即ホテルに連れ込まれてしまう。そもそも「どうして涼太と結婚しようと思ったのか」「光軌のどこにそんなに惹かれたのか」が全然描けていないので、主人公の行動がまったく理解できない。その結果、「美都は結局、男好きの母親の血を引いた尻軽女だった」と見えてしまう。案外それで合っているのかもしれないが。

 涼太は料理がうまくてとても優しい好青年だが、妻の異変を察知してキモイLINEを山ほど連投してくるなど、狂気を秘めている。美都が10年以上ずっと思い続けてきた光軌はといえば、完全にただのチャラい遊び人。妻の妊娠中に不倫をしてしまうゲスな男である。前クールの同枠『カルテット』は愛すべきダメな人たちを描いたが、今作は愛すべき要素がないダメ人間ばかりが登場してくる。これはドラマとしてはなかなかキツイ。事実、Twitterには「見ていてムカつく」「主人公頭おかしい」「最終話まで見られる自信がない」などの酷評が相次いだ。

 構成的にも首をかしげるような内容が多かった。特に、美都と涼太が出会って結婚するまでの話と中学時代の回想はかなり冗長であり、途中でつまらなくなってチャンネルを変えた人も多かったのではないだろうか。制作側としては意味を持たせたつもりなのだろうが、第1話を見た限りでは、美都と涼太が普通に夫婦として暮らしているところからスタートしても、なんら問題なかったように思える。

 不評ばかりを取り上げたが、見るべき点もあった。その筆頭は、視聴者から「いい具合に化けた」と評された東出の演技だ。普段は「棒演技」と評されることが多いが、今作ではそれがうまくハマり、少しボーッとした感じのいかにもいい人そうな青年役を好演。妻の寝言にほかの男の影を感じてからは、ゆがんだ愛の形を懸命に妻に送り続けるホラーチックな役どころを怪演した。東出は良くも悪くも「ただのいい人」にしか見えないが、それだけに思い詰めたら何をしでかすかわからない怖さがある。ドラマが進むにつれて、どんな壊れた演技を見せてくれるのかに注目したい。

 「いい人」ゆえの怖さが東出にあるとしたら、主演の波瑠も負けてはいない。いかにもまじめそうでクリーンなイメージがあるだけに、いったん道を踏み外すと歯止めが効かなそうな怖さを秘めている。視聴者からは、「不倫する波瑠なんて見たくなかった」「波瑠ちゃんしっかりしろ」など、清純派のイメージを覆す波瑠の演技に戸惑う声が上がった。当面は、この2人がどこまで従来のイメージを覆す演技を見せてくれるかが見どころになりそうだ。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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