「私の名は喪黒福造、人呼んで笑ゥせぇるすまん。」――
藤子不二雄(A)の代表作にして、1989~90年、91~92年にTVアニメ化もされた名作『笑ゥせぇるすまん』が、『笑ゥせぇるすまんNEW』となって25年ぶりに復活!
小気味のいいテンポで繰り出される、パンチが効いた強烈なキャラクターたちによる、ブラックなストーリーと鮮やかなオチで、多くの藤子ファンやアニメファンを魅了、そして多くのチビっ子たちにちょっとしたトラウマを植えつけた『笑ゥせぇるすまん』。
なぜこの2017年に『笑ゥせぇるすまん』と喪黒福造が再び登場することになったのか、そして『笑ゥせぇるすまんNEW』はどうやって制作されているのか。
気になるところを、シンエイ動画の荒木元道プロデューサーにドーーン!! と直撃(with 企画営業・宣伝の西川由香里氏)。「ホーッホッホッホッホッ」というあの声を脳裏に思い浮かべながら、お読みください。
「いつかまた『笑ゥせぇるすまん』を作りたいし、放送できるだろうと」
―― 名作『笑ゥせぇるすまん』を、2017年に新たに制作しようというこの企画はどうやって生まれて、放送に至ったのか。まずはそこから教えてください。
荒木元道プロデューサー(以下、「荒木」) たしかに以前放送してから随分年数が経っていますが、いつかまた『笑ゥせぇるすまん』を作りたいし、放送できるだろう、という空気が社内ではずっとあったんです。
僕がこの会社に入社してから15年になりますが、入社した当時からずっと話題になっていましたから。それが今回、ようやく賛同してくれる方も出始めて、ついに実現することができるようになった、という感じなんです。
―― シンエイ動画さん的には、長年温めてきた野望だったんですね。
荒木 そうですね。ですから、個人的にも「あ、やるんだ?」ではなく、「ついにやるのか!」「やれるのか!」というのが最初の印象でした。
―― 長年温めてきた企画が、今になって実現可能になったキッカケはあるものでしょうか? たとえば放送枠が「あにめのめ」だったりしますが……。
荒木 それも一つ理由として挙げられるかもしれません。すごく自由度の高い枠で、時間帯も内容とうまくマッチしていると思いますし。
―― 製作委員会に、特別強力な企業さんが入ってバックアップしてくれたとか、そういうわけではない?
西川由香里(以下、「西川」) 弊社含めて14社、製作委員会に参加していただいてます。これはテレビアニメとしてはかなり多い数ではあると思います。