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田中みな実、事務所移籍の真意…本格派女優への模索、絶大な女性人気、迫る初主演映画公開

文=藤原三星
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11月19日公開の映画『ずっと独身でいるつもり?』で、映画初主演となる田中みな実。女性誌で表紙を飾るなど、F1層(20~34歳女性)からの人気は絶大で、彼女が使用しているコスメアイテムをファンが購入する「田中みな実買い」という現象が起きるほどだ。(画像は同映画公式サイトより)

“あざとさ”を武器にタレントとして躍進を続ける一方、最近では女優としてもめきめきと頭角を現している田中みな実

 2014年にTBSを退社した後、宮根誠司や羽鳥慎一ら多くのフリーアナウンサーを擁する事務所「テイクオフ」に所属していたが、2020年8月には数多くの人気女優が所属する「フラーム」に電撃移籍。2021年に入ると、古巣のTBS時代から出演していた『有吉ジャポンII ジロジロ有吉』や『ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(共にTBS)といったレギュラー番組から降板するなど、女優業へのシフトチェンジが目立つように。

 田中みな実のこうした現状について、週刊誌の記者はこう語る。

「テイクオフ所属時代からドラマ出演はありましたが、『ルパンの娘』(2019年・2020年、フジテレビ系)や『M 愛すべき人がいて』(2020年、テレビ朝日系)など、どちらかというと怪演系のイロモノ役が多かったため、芝居も仰々しく、本格的な女優へシフトチェンジするなんて思いもしませんでした。

 しかし、有村架純や戸田恵梨香ら人気女優が所属するフラームへ移籍し、レギュラー出演していたバラエティ番組からも降りることで、『女優になる』という意思表示を明確にした。『バラエティで売れてるのになんで?』と、業界内でも相当ざわつきましたね。

 とはいえ、事務所を移籍してからの彼女のお芝居は格段にうまくなってますし、現在オンエア中の連ドラ『ボクの殺意が恋をした』(日本テレビ系)にも主要人物のひとりとしてレギュラー出演中。あの大根芝居が懐かしく思えるほど、着実に女優に転身してみせているのは、さすがとしかいいようがないですね。それから、事務所移籍のタイミングで、TBS時代からレギュラー出演していた番組をきちんと降板しているのもすごい。古巣との関係を絶つことで退路を断ち、本当の意味で女優として歩み始めたということなんだと思います」

実は絶大な女性人気を誇る田中みな実、初主演映画『ずっと独身でいるつもり?』の結果は?

 11月19日公開の映画『ずっと独身でいるつもり?』では、映画初主演にも挑戦。女優・田中みな実のさらなる進化が期待されている。

「今まではアクの強い役が多かった印象の彼女ですが、この映画は独身女性の心の機微を丁寧に描いたおかざき真理のマンガが原作。ちょうど30代中盤にさしかかっている田中さんならではのリアリティーもあるでしょうし、これまで以上に女性層からの支持を得られる可能性も。実際、2019年に発売された彼女の初写真集『Sincerely yours…』(宝島社)は70万部近くを売り上げましたが、なんとその7割が女性読者ともいわれていますから、この映画の観客動員にもかかる期待は大きいはずです。

 今も、“美バスト”が話題となったピーチジョンのモデルをやったり、女性誌ではよく表紙を飾ったりと、F1層(20~34歳女性)からの人気は絶大。努力してあのスタイルを維持し、美肌や美乳のメソッドを雄弁に語れる彼女は、すでに“美のカリスマ”としての十分な実績があるといってよい。そんな彼女が等身大の独身女性を演じる初主演映画ですから、注目度が高いのもうなずけますね」(前出・週刊誌記者)

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2019年に出版された、田中みな実の1st写真集『Sincerely yours…』は、宝島社の写真集としては“創立以来の最高部数”という好成績を収めた。33歳とは思えないスタイルからは、彼女の美意識の高さが感じられる。
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日曜22時30分からオンエア中の連ドラ『ボクの殺意が恋をした』(日本テレビ系)にも主要人物のひとりとしてレギュラー出演している。「絶賛婚活中でイケメンに目がないが、仕事はできる」という役どころ。(画像は同ドラマ公式サイトより)

田中みな実は女子アナ時代から、“何かを演じ続けてきた”のではなかったか

 では、田中みな実が“本格派女優”として大ブレイクする可能性は本当にあるのか? あるテレビ局ドラマ班のプロデューサーはこう分析する。

「知名度が高く女性人気もあり、あの通りの美貌を維持しながら34歳ならではのリアリティもある。しかし、今も『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)や『グータンヌーボ2』(フジテレビ系)などのバラエティ番組に出れば、赤裸々な恋愛トークをせざるを得ない状況にありますよね。これが実は女優としては致命的で、やはり女優さんならば私生活はそこまで見せないもの。プライベートを見せすぎると、視聴者がその人のお芝居に感情移入しづらくなりますからね。田中さんがそうしたハンデを跳ねのけ、恋愛バラエティには出演し続けながらも女優であるという新たなポジションを築くのか、あるいはこの種のバラエティ番組からも降りて、いよいよ女優一本に絞っていくのか、そういう点に注目していきたいですね。

 ただし彼女は、女子アナ時代にぶりっ子キャラでブレイクし、それ以降、ずっと何かを演じ続けてきたような気がします。ですから案外彼女は、タレントとして恋愛トークをするより、女優として何かを演じることのほうがラクだし楽しい……ということもあるのではないでしょうか。恋愛トークなんてそう何十年も続けていけないわけですから、30代半ばで事務所を移籍し、女優という道を本格的に歩み始めたというのは、あのあざとい田中さんならではの、したたかな戦略ではないかと思いますね」

 彼女がバラエティ番組への露出を絞ろうが、等身大の女性を演じる人気女優になろうが、“あざとい田中みな実”は永遠に不滅なのかもしれない。

藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。

Twitter:@samsungfujiwara

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