ビジネスジャーナル > 社会ニュース > 中国、近く国家破綻か 紛争リスクも  > 3ページ目
NEW

中国、近く国家破綻か 経済&軍部崩壊状態、中韓連携による日米と全面対立で紛争リスクも

構成=編集部
【この記事のキーワード】, ,

 一党独裁とはいえ、共産党も大きく政治派閥を分けると、北京と上海の2つのグループがあります。政治的イデオロギーや政治思想的に見て、真右と真左の政権の連立政権ですから、この間に調和が取れるわけはなく、敵の敵は味方であるという構造体で、お互いに合致して江沢民派を叩いていましたが、江沢民が亡くなれば、北京と上海の強烈な争いが表面化することになるでしょう。さらに、そこに7つの分閥があり、それらをコントロールできなくなる可能性が高いといわれています。習近平体制の暴走よりも、分閥の暴走に気をつけなければなりません。中国の軍機が、米軍機や日本の自衛隊機に異常接近、などと連日報道されていますが、この根底には中国の軍閥の暴走があると考えられています。つまり、習近平には力が不足しており、抑えきれなくなっているからだといわれています。

 そのような状況下の中国が、もしアメリカや日本との関係がこれ以上悪化した場合、バブル崩壊も一気に進むことになるでしょうし、欧米資本は一気に中国から引き揚げる可能性があります。同時に経済制裁が加えられるような事態になれば、今の中国の体制は崩壊する可能性が高いでしょう。

●日本経済や世界経済への影響

–中国経済が崩壊目前ということで、密接した場所にある日本や世界経済には、どのような影響があるでしょうか?

渡邉 例えば、中国の債務は人民元建てです。借金額は大きいのですが、海外からは借りていません。人民元だけなので、中国政府は貨幣を刷って埋めることはできます。ところが、当然、刷れば刷るほどインフレーションが進んでしまいます。現在、人口オーナスや国際競争力の低下によって賃金を上げられない状況になっていますから、急激にインフレを引き起こせば、スタグフレーションなど国民生活が苦しくなる現象が発生するでしょう。

 ただ、これが海外にどのように波及するかというと、一部投資商品やファンドなどに影響が出ることはあっても、著しい影響が出るということはないと考えられます。アメリカなどは中国からかなり資本逃避をしていますし、中国は世界の金融の一部にはまだなりきれていません。ローカルカレンシー(現地通貨)、オリジナルマーケットですから、その中で経済が破綻しても、リーマンのような影響が出ることはないでしょう。どちらかというと、中国の崩壊はジワジワ真綿で首を絞められるような展開が考えられます。ただし、それがかなりの速度で訪れる可能性があります。経済的な影響よりも、経済破綻によって軍部・軍閥、政治が不安定化しますから、政府がそれをどのように抑え込めるかが大きな焦点になるだろうと思います。

–経済の破綻により、対外的軍事行動が増えるようなこともあり得るでしょうか?

渡邉 それはあり得ます。最もやってはいけない政治の手法ですが、内政の不満を外政に向かわせることは、多くの国の政府がよくやる方法で、1993~2003年に国家主席であった江沢民が一貫して取り続けた反日政策もそうであったといわれています。国内の不満を日本にぶつけさせることで目をそらせ、国威発揚に持っていく可能性はないとはいえないです。

–今後、中国の動向を見守る上で、特に注視するべきポイントはありますか?

渡邉 すでに銀行の取り付け騒ぎが起きていますし、シャドーバンキングも実質的に破綻しています。不動産の下落も継続し、バブルははじけているので、経済的にはすでにあらゆる現象が破綻を物語っています。日本にとって一番のリスクは、在日中国人ではないかと思います。帰るべき国が崩壊し、国からの仕送りも途絶えたらどうなるのか、想像すると怖いです。

–中国に工場を持つ外国企業の多くは、他国に引き揚げている状況ですが、中国と取引をしている企業はまだかなりあります。そのような企業が、中国の経済破綻に巻き込まれないためのポイントはありますか?

渡邉 かつてチャイナプラスワン、中国とは別の国や地域にも工場をつくるという動きが強まっていました。最悪、中国の生産拠点を捨てても生き残れるような体制、ワールドサプライチェーンに組み替えているのです。つまり、中国の影響度を低下させています。今、中国の経済に大きく依存している企業は、早々に撤退することはできないでしょうが、少なくとも拡大をしないようにリスクマネジメントすることが重要です。最悪な事態が起きた場合、そこの部分だけを切り捨てることができるような状況にしておくのが望ましいです。

–最後に、中国経済以外で注目されていることは何かありますか?

渡邉 アジア全域で一番ハイリスクだと思われているのが、タイです。タイも中国同様に中進国の罠にはまっていて、今は国王が非常に強い指導力と人気で統治していますが、この国王が亡くなられた後、クーデターを抑えきれなくなるという非常に高いリスクがあると懸念されています。11年に起きたタイの大水害以降、日本企業の撤退が相次いでいます。その後、タイへの投資はすべて他国へ切り替えている状況で、タイ発の通貨危機が起きかねない状況にあり、現時点で非常に危険だと思います。

 あとは、韓国も経済状況はかなり悪い中で、中国とアメリカを両天秤にかけているといえます。この点に関して、アメリカ側がかなり憤慨しています。安全保障においても韓国抜きでいいのではないかと言いだしています。従って、安全保障で大陸の橋頭堡である韓国が日米の敵に回る可能性もあり、早急に対応を進めなくてはいけないという状況なのです。

 これに対する一つの回答が、北朝鮮との国交回復、ロシアとの安全保障関係樹立となるのですが、ロシアに関しては本来9月にプーチン大統領が来日し、安全保障に関する条約等が結ばれる予定でしたが、クリミア問題で白紙化しています。北朝鮮に関しても、拉致問題が解決すれば国交回復に進む可能性は高いといえます。例えば、韓国が中国と安全保障条約や軍事同盟などを結び、日本やアメリカに敵対することになった場合、北朝鮮と国交を回復させれば両側から韓国を挟み込み、日本海全域の安全性を守れるのです。世界中の紛争リスクが上がっている中で、今までと環境が違うという認識のもと、とり得るさまざまな施策を準備しておくべき立場に、今の日本は置かれていると思います。

–ありがとうございました。
(構成=編集部)

『ヤバイ中国』 バブル崩壊で中国のマネーが蒸発。混乱は政治、社会、軍事へと波及し、中国は大動乱の時代を迎える!中国で起こる大破局と激変する世界を完全予測 amazon_associate_logo.jpg

中国、近く国家破綻か 経済&軍部崩壊状態、中韓連携による日米と全面対立で紛争リスクものページです。ビジネスジャーナルは、社会、, , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!