(「Thinkstock」より)
<目次>
(1)新卒採用市場の最新動向
(2)30年前の就活との、大きな違いとは?
(4)これだけはやってはいけない! 3つのNGポイント
(5)親だからこそできる! 5つのサポート
例年、3月~5月にかけては、新卒採用の面接がピークになる時期だ。経団連に属する大企業の場合、倫理憲章のルール上4年生の4月から面接が始まるところが多いが、憲章とは関係ない外資系企業やベンチャー企業なら、早いところでは、3年生の1~2月に内定を出すところもある。 そのような報を聞き、焦り始める学生も出るタイミングである。
さて、この面接。就活生にとってはもっとも手ごわい関門であり、不安を感じない人はいないだろう。会社や職種にもよるが、1人あたり通常3~5回の面接が行われ、「コミュニケーション能力」や「論理的思考力」、「人間性」などを判断される。いくら大学の成績や筆記試験の結果が優秀であっても、面接を突破できなければ内定は得られず、面接が合否のカギを握っていると言える。
選考初期段階では、大量にふるい分けをしなければならない関係上、面接官1名に対して数名~数十名程度のグループ面接形式になることが一般的。段階を進むにつれて、1対1の個別面接となる。一人当たりがプレゼンテーションできる時間も、初期段階では数十秒~数分、個別面接になれば10分程度~1時間程度となっていく。
また、昨今の面接は、単に「質問に対して回答して終わり」ではない。質問に対して学生側が何かしら回答した内容について「具体的には?」「なぜそうしたのか?」「なぜそう思うのか?」と、面接官が次々に質問を投げかけるスタイルであることが特徴だ。学生側が「何を考え」、「どのように行動したか」を詳しく知ることによって、彼らに「仕事で生かせる能力があるかどうか」を探し出そうとしているのである。
面接では、業種や職種を問わず、普遍的に次のような点を確認しているといっていい。
①どんな人なのか? (人柄、価値観)
②何がしたいのか? (目的意識、意欲)
③活躍できる人材か? (強み、能力、経験、実績)
この並びは、面接の優先順位順である。「何をやってきて、どんな経験実績を持っているのか」ということも大事だが、それよりも「人柄」や「価値観」が求める人物像と合致していることがより重要なのだ。すなわち、「スキルや知識は入社後でもなんとかなるが、育ちや人柄は変えられない」と判断しているといえる。家庭環境と、これまでの家族間コミュニケーションも重要な要素ということだ。
では、企業側は学生に何を求めていて、欲しい人材の共通点とは何だろうか? 実はこの点についても、特に業種や職種は関係なく、同じ判断基準が存在する。それは「ビジネスパーソンの基礎」が、できていると感じられる人だ。ポイントを具体的にみていこう。