(楽天「みんなの就職活動日記」より)
「ブラック企業アナリスト」としてテレビ番組『さんまのホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)でもお馴染みの、人事戦略/採用コンサルタント・新田龍。計100社以上の人事/採用戦略に携わり、面接官に対するトレーニングも行ういっぽう、過去1万人以上の学生の就職支援を行い、主宰するプライベートセミナー受講者の第一志望内定率は90%以上を誇る、まさに「就活のプロ」が、”我が子を第一志望企業へ内定させる方法」を伝授する。
<目次>
(2)30年前の就活との、大きな違いとは?
(3)就活前に知っておきたい「面接官の本音」
(4)これだけはやってはいけない! 3つのNGポイント
(5)親だからこそできる! 5つのサポート
この4月に社会人となった「2012年度新卒」の求人倍率は1.23を記録し、この10年間では最低水準の超「氷河期」まっただ中である。経済環境に翻弄されるのみならず、昨今では企業側の採用ハードルも高度化・複雑化し、「景気とは無関係の就活難」とさえいわれる時代だ。
特に12年度からは、就活の実質的なスタートとなる「求人情報サイトオープン」が例年より2カ月遅れの12月からとなり、変化に対応できない多数の学生を生み出してしまった。
このような厳しい状況下で、就活生は「確実に希望企業に内定を得た者」と、まったく対応できず、内定を得られないまま就職留年を選択したり、不本意な就職先を選ばざるを得なかった学生に二極化している。なぜ、そのような差異が生まれてしまったのだろうか?
就活で成功するのに、必要な要素は大きく3つある。それぞれ、「過去」「現在」「未来」に対比できるものだ。
過去 =これまでに力を入れてきたこと、経験、実績 など。
現在 =就活への対応、自己分析、企業・職種研究、面接対策 など。
未来 =働く覚悟・意欲、仕事へのイメージ、人柄 など。
これらの要素の詳細については、本連載にて順次明らかにしていく。まずは2番目の、「現在」からみていこう。ポイントは、「就活の状況変化にいかに素早く対応し、柔軟に行動できていたか」ということになろう。
就活の現状を知り、危機感を持った対策を
「就職氷河期!」「就職厳しい時代!」などと報道されている昨今だが、強いこだわりを持たなければ、就職先は実は多数存在している。求人倍率の「1.23」という数字も、「求人数/求職者数」ということであるから、「100人の学生に対し、求人は123件ある」ということにほかならない。1人あたり1件以上の求人があることはあるのだ。