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ただこの数字にはウラがあり、1.23倍というのは全体の平均値。従業員数1,000名以上の倍率は0.65倍、1000名未満の中小企業は1.96倍なのだ。要するに、多くの学生が殺到する大企業は選考がかなり厳しいが、採用ニーズを持った中小企業は多数存在している、ということである。
危機感を持ってこの状況に迅速に対応した学生は、応募企業数を増やしたり、書類対策、試験対策、面接対策をおこなうなど、十分な準備をして選考に臨んだ人が多く、彼らの多くが何事もなかったかのように内定していった。一方で状況を甘く見ていた、もしくは危機感を持てなかった学生は、採用基準が上がった選考に耐えられず、思い通りの内定を得られないまま時間が過ぎていった、というのが現実なのである。
企業ばかりでなく、公務員さえ採用を大抑制する時代だ。次年度以降の就活も厳しい状況になるという前提で臨んだほうがよかろう。すなわち、筆記試験や面接を含め、すべての選考基準が厳しいということだ。
景気のいいときであれば、「まずは採用してみて、じっくり育てよう」という可能性もあるものだが、現在ではあいにく「即戦力としての可能性や資質がないと採用しない」という企業が増えている。お子さんにはその危機感を強くお持ち頂きつつ、親御さんの適切なサポートも必要となっているご時世なのである。
(文=新田龍/採用コンサルタント)
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