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闘うジャーナリスト・佐々木奎一がゆく! ワーキングクラスの被抑圧者たち 第一回

富士ゼロックス「障害者は用済み」解雇の実態

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障害者者採用や社員のボランティア活動などに積極的な富士
ゼロックス、というイメージ。(同社HPより)

 ニュースサイト「マイニュースジャパン」を中心に、企業のパワハラ問題や労働争議を追いかけ、常に弱者の立場にたった取材を続けるジャーナリストの佐々木奎一。独自のルートで取材した、企業裁判のか中にある人々の声を世間に届ける!

 パワハラが蔓延しているといわれて久しい。あまり知られていないが、実は名の知れた大企業でも、それは横行している。例えば「社員に優しい」という社風で有名なカラー複合機大手の富士ゼロックス(以下、富士ゼロ)である。

 D氏(30代後半、男性)は2009年夏に富士ゼロに入社した。内臓の病気を患っており、障害者者雇用での入社だった。入社を決めた最大の動機は、富士ゼロは障害者者に優しいということで有名だったことと、フレックスタイム制度での採用だったことだった。

 D氏の配属先は東京都中央区にある支店だった。そこには約50人の社員がいた。D氏は3カ月間の試用期間を経て、晴れて正社員となり、大手企業に対するコピー機の営業を担当することになった。実はD氏は、前職で営業に関連する仕事に従事していたため、自信があったという。

「10日で40件の契約を結びました。数字がおもしろいように出て、すごくやりがいを感じました」とD氏は言う。もちろん、ほかの社員はそんなに契約は取れない。つまり、D氏は新人にもかかわらず突出して目立って仕事ができたわけである。ところがその直後、異変が起きた。

 ある日出勤すると、突然上司から呼び出しを受け、「本社の人事部に行け」と言われた。本社には人事部3人が待ち構えていて、人事部のH氏という男性が、こう切り出した。

「社外の女性からクレームが入りました。つきましては、入社後、社外で二人きりで会った女性の、名前、所属、住所を全て、会社に提出して下さい」

 H氏によるとそのクレームというのは、セクハラ行為に関する匿名の怪文書だというのだが、身に覚えのないD氏は「さっぱりわかりません」と反論。だが、「とりあえず調査するので、全部、教えて下さい」と言われたのだという。

 そこで「(業務上の)クレーム処理には全面的に協力しますが、クレームと関係ないことは聞かれたくありません」と言ったが、「ダメです。社員は会社に、プライベートのことを全て伝えなくてはいけません。これは業務命令です」とされた。

 その後、1カ月間にわたり、プライベートで会ったのはこういう女性です、という文書を作成し、その都度、人事部から「いつ、どこで、誰が、何を、どうしたということがはっきりとわかるように、5W1Hで記入するよう、改めて指示します」などと言われ、何度も書き直しを命じられた。しかもD氏の作成した文書は「顛末書」と位置づけられていた。D氏は営業も禁じられ、ひたすら顛末書を書かされ続けた。

 D氏に対する仕打ちは、これだけではない。執拗な"取り調べ"が終わった矢先に、会社側は持病のあるD氏にとって生命線でもあるフレックス制の禁止を命じてきたのだった。

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