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二極化進む業界で “メガ”買収が加速中

苦境の食品スーパー業界で、"共喰い"が始まった!

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厳しい競争を勝ち抜くアークスですが、ウェブサイトは
ちょっとのどかですね。(「同社HP」より)
 地方に本拠を置く食品スーパーが、再編に動き出した。北海道・東北を地盤とする業界2位のアークス(本社札幌市、東証1部上場)は、岩手県で売上トップの食品スーパー、ジョイス(盛岡市、ジャスダック上場)を9月1日付で買収し、完全子会社化する。両社の売上高を単純合算すると、13年2月期で4600億円の見通し。業界最大手のライフコーポーレーション(大阪市、東証1部上場、同5250億円)の背中が見えてくる。

 大都市圏に比べて少子高齢化が加速する地方では、市場が縮小し、食品スーパーが単独で生き残るのは難しい。規模で勝る大手スーパーの傘下に入るか、中小スーパー同士が手を組むかしか選択肢はない。アークスとジョイスは食品スーパー同士の連合に活路を求めた。

 日本チェーンストア協会のまとめによると、11年(暦年)の全国のスーパーの売上高は、既存店ベースで前年比0.8%減。97年から15年連続で前年実績割れとなった。部門別では、売り上げの6割を占める食料品が同1.1%減だった。コンビニエンスストアやドラッグストアなどと、業態の垣根を越えた競争の激化が減収の一因だ。

 反対に、セブン&アイ・ホールディングス(傘下にセブン-イレブン・ジャパンをもつ)、ローソン、ファミリーマートのコンビニ上位3社は、2012年2月決算で売上高・営業利益とも過去最高となった。各社は好業績を背景に出店を加速。最大手のセブン-イレブンは今期、過去最多の1350店の出店攻勢をかける。コンビニは、野菜など食品スーパーが得意とする生鮮食品の品揃えにも力を入れている。ドラッグストアも食品部門を強化した。

 スーパー業界では、「昨年秋以降、価格競争が再び激化してきた」という。総合スーパーでダイエーが苦しいのは、この10年間ずっと変わらないが、12年2月期決算では、これまで安定成長を続けてきたといわれる食品スーパーの、企業間の収益格差が目立ってきた。

 イオン系の首都圏の食品スーパー・マルエツ(東京・豊島)と、茨城県が地盤のカスミ(茨城県つくば市)は、最終利益段階で減益。関西地盤の準大手、イズミヤ(大阪市)も減益だ。