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闘うジャーナリスト・佐々木奎一がゆく! ワーキングクラスの被抑圧者たち 第四回

銀行の強引勧誘で4千万円損害 被害者が語るデリバティブの罠

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『お客さまの「うれしい」を、私たちの「うれしい」に。』って
キャッチコピーが逆に怖い。(「北陸銀行」HPより)
 全国121の銀行が04年以降に中小企業向けに販売した為替デリバティブ取引は、6万3700件に上る(金融庁の「中小企業向け為替デリバティブ取引状況(米ドル/円)に関する調査の結果について(速報値)」(2011年3月11日公表)より)。取引をした中小企業群の多くは、08年のリーマンショックにより多額の損失を被っていると見られている。

 筆者は実際に「損失を被った」として銀行を訴えている中小企業の経営者に取材した。

 被害に遭ったのは、当時、東京・池袋に本社を置いていた東京安全産業(株)社長の水野崇氏(68)。同社は住宅機器メーカーの代理店として設計施工やリーフォーム工事などを手がける会社だった。

 06年9月ごろ、メインバンクで先代の社長から数えて40年以上の付き合いある北陸銀行の営業マンがオフィスにやってきて「貿易をやっている会社向けに、為替変動リスクを回避するため、こういう商品があります」といって水野氏に為替デリバティブ取引を勧めてきた。実は水野氏の会社は、定款には、貿易業務も謳っていたが、実際にはすでにやっていないかった。そのため、水野氏は「今は貿易はまったくやっていないので結構だ」とキッパリ断ったという。

 すると1週間後に、またその営業マンがやって来て、「なんとか付き合って欲しい」と言って、しつこく勧誘してきた。しかたなく水野氏は、「これはどういう商品なの?」と質問した。すると、営業マンはこう趣旨の説明をした。

「1ドル105円をボーダーラインとします。今は1ドル約117円なので、12円、円安になります。今後5年間、3か月ごとに10万ドルの取引をして、ボーダーラインの105円より円安の場合、お客さまの利益になります。例えば117円の場合なら、120万円の利益です。ただし、天井があります。1ドル126円に達すると、『ノックアウト条項』により、この契約は解除されます」

 これに対して水野氏が「では、下(円高)になった場合はどうなるんだ?」と聞き返すと、営業マンは「下は倍払ってもらいます。例えば、1ドル100円になったときに、ボーダーラインである105円から、5円の差額が出ます。その場合は、50万円ではなく、倍の100万円払って頂きます」と言ったという。

 それを聞いた水野氏は「そんな怖い商品あるか」と言って断ろうとした。すると営業マンは「今、117円ですよ。社長、これが100円になるなんてこと、あります?」などと言って、盛んに勧めた。

「私は、このとき『今は、利益が出るから、今後損をした場合でも、トータルでチャラになるんじゃないか』という安易な気持ちで、『じゃあ、わかった。そこまで言うなら契約しよう』といって、06年9月に契約を締結しました」という。

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