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幸運を呼ぶミラクルコンサルタント・田中雅子「ゼロからのリーダー学」第11回

気がつくと、店にお客が来なくなった…その理由と防止策とは?

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田中雅子氏
 元外資系部長、ユニクロ元マネージャーであり、現在『とくダネ!』(フジテレビ系)コメンテーターとしてもお馴染みの田中雅子氏。長年現場のマネジメントに携わり、数々の全社プロジェクトを成功させ、企業成長を支えてきた田中氏が、ビジネスパーソンが自らリーダーに成長するためにやるべきことを指南する。 

 先日、こんな話を聞きました。

 その人が、ある企業の本社の方から地図を渡されて、支社を訪問することになりました。しかし、地図の描かれた場所には、どうも支社らしきビルがなく、時間もなかったので、地図を渡してくれた担当者に「いただいた地図のところにきているんですが、支店がないようなんです…」と電話すると、「そんなことはありません」とバッサリ。なんとか遅れながらも支店には到着し、無事打ち合わせを済ませた後、本社に戻り、担当者に地図が間違っていた旨を伝えると、「えー、こんなに一生懸命調べたのに〜」と、一向に謝ろうとしなかったといいます。

 こういう人は、今後なかなか成長するのは難しいのではないでしょうか。

●無言のクレームが一番怖い

 読者の皆さんも、いろんなお店や営業の方に接すると思いますが、満足のゆく接客や営業を受けておられますか?

 接客というのは奥が深いものですから、お客様が100%満足のいく接客はできないものです。そのような時に、皆さんはどうされるでしょうか? その場で注意したり、店長や責任者を呼んだり、アンケート用紙に「このような接客をされた」と書いて、お客様窓口に送ったりするのではないでしょうか?

 小売業、サービス業に関わらず、多くのお客様から支持されているような企業では、このようなクレームは「宝の山」として扱い、きちんと対応する社内の仕組みをもっています。しかし、そのクレームの中には、単に販売員や店員の言葉遣い1つで防げるものもあるのです。

 実はクレームよりも怖いのが、クレームすらしないお客様。黙って、そのお店から離れ、次回からは他のお店で買うようになるでしょうか。今は、似たような商品がほかのお店でも売られているので、選択肢が増えた分、簡単に離れてしまいます。

 そうすれば、お客の離れたお店は経営そのものが危うくなることもあるのです。無言のクレームほど怖いモノはないといってもいいでしょう。

●魔法の枕言葉「申し訳ございません」

 そうならないための魔法の言葉があります。

 それは「申し訳ございません」です。

「なんだ、そんなことか」と思われるかもしれませんが、実は、20代の若い方ほど、「申し訳ございません」と謝ることが、他人に迎合しているようで嫌だという人が多いようです。でも、これを枕詞のように付けて話せば、許されるという場面は結構あります。

「申し訳ございません。少々お待ちください」
「申し訳ございません。ただいま上司と代わります」
「申し訳ございません。すぐにお調べいたします」

 実は、クレームの発端は、このような非常に些細な対応ができれば防げるものが多いのです。だからこそ、このような対応ができるように教育することは、リーダーとして非常に重要なことです。

 また、部下がお客に対して、どのような対応をしているのか、電話1つにしても、どういう受け答えをしているのか、きちんとした対応をしているのかチェックすることも大切です。そうしないと、お客が「無言のクレーマー」となって、その場では大騒ぎすることもなく、他店で買い物をしたり、サービスを受けることになるでしょう。わざわざエネルギーを使ってクレームを言うなら、「他を選べばすむこと」なのです。それだけではなく、ネットや友人同士の会話の中で、その店の悪い評判を流す人になってしまうかもしれません。

 部下の何気ない一言や行動、しぐさが、思わぬ無言のクレーマーを増やしているかもしれません。リーダーは、毅然とした態度・行動で部下を指導・教育することが、その部下を守るだけではなく、自分の店や企業を守ることにもつながるのです。

●勝負を決める、クレームへのリカバリー力