バスは結局24時間営業にならない!? 深夜いきなり料金が倍になる謎を東急バスに直撃!
(「足成」より)
人気放送作家の鮫肌文殊氏と山名宏和氏が、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を直撃解決!する連載「だから直接聞いてみた」。月刊誌「サイゾー」で連載されていた同企画(宝島社より単行本となって発売中!)が、ビジネスジャーナルにて復活!
今週は、林賢一氏が、あったら便利なのになかなか実現されない、バス24時間営業について直撃した!
[回答者]東急バスお客様センター 様
終電を気にして飲む。
これまで夜な夜な繰り返されてきた悪しきパターンである。恋愛の駆け引きに使う以外には、良い思い出がない。タクシー代があるかどうか財布を覗いたり、終電を逃したら朝までの過ごし方を思案しなければならないし、百害あって一利なしだ。
だがしかし。先日、こんなニュースが飛び込んできた。
【都知事が都営バスの24時間運行を表明】
お、いいですね。これで終電を気にしなくて、好きな時間まで飲める! と思ったのも束の間、ニュースをよく読んでみると、あくまでも試験的な運行で、今回24時間運行が検討されているのは、都営バスの渋谷~六本木間だけだという。
あんまり意味ないじゃん! ほかの路線も24時間運行してくれないと。そもそも、深夜バスって値段が高かったような気がする……。いくらだっけ? 調べてみると、深夜バスはおよそ倍の値段になるようだ。
倍?
タクシーの深夜料金は2割増しなのに、バスが2倍ってのは、ぼったくり感があるなー。2割増しと2倍。雰囲気は似ているけれど、数字はだいぶ違う。
そこで【東急バス】に直接聞いてみた。
「深夜バスの値段が倍って、ちょっと足元見すぎじゃないですか?」
担当者 あー、左様でございますか。深夜ですのでね、あのー、タクシーとかで考えますと適正かなと、はい。
──でも、タクシーは2割増しでバスは2倍ですよね。
担当者 やはり高いと思われますかね?
──はい。
担当者 東京都内ですか、お客さん?
──はい。
担当者 それですと通常は210円で、深夜は420円になってしまいますね。確かに。
──これって、なぜ倍になるんですか?
担当者 深夜ですから、人件費やガソリン代とかいろいろ。やはり、どの職業であっても、深夜のほうが費用かかりますからねぇ。
──そもそも、深夜バスの時間帯の基準ってあるんですか?
担当者 そちらは営業所によって違いますので、一律この時間からっていうのは決まっておりません。路線によってチョットずつ違うんですね。
──何時からが深夜という設定に?
担当者 それは24時前後となります、はい。
──降りる時が24時だと、料金が深夜料金になるんでしたっけ?
担当者 いえ、時刻表にも明記してますので、乗る際の時間です。
──今後、24時間営業する予定はあるんですか?
担当者 今のところはまだ、東急バスでは検討されていません。都営バスさんの方でね、少し動きがあるようですけど。
──24時間営業したらダメっていう決まりがあるわけでは……?
担当者 ないです、はい。
──24時間は無理でも、26時までとか走らないですかね?
担当者 そうですね、今のところ予定はありませんね。もし、今後そういった声が多くなれば、検討もされるかもしれませんけど。
なぜ倍なのか? についての明確な答えが得られなかったのに加え、「『そういった声』、さほどないですけど」的な返しまでされてしまった。「そういった声」は十分にあると思うのだが。深夜バスを走らせないで! なんて思う人は普通いないし。
なにか政治的な匂いがするぞ。素人がちょっと考えただけでも、タクシー会社の反発とかがありそうだ。