消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
「ステッチステッチ」というウェブサイトをご存じだろうか? あらゆるものがデジタル化された時代に、「手芸」というどこか時間に取り残された感があるジャンルで、ビジネスを展開するウェブサイトだ。ビジネスとして成り立つのか、とても興味深い。今回はそんなアナクロニズムなイメージをもつ「手芸」でのビジネス展開に迫るべく、「ステッチステッチ」を運営するステッチステッチに出向き、代表取締役小田則子氏に話を聞いた。
●手芸ビジネスの市場規模は、ゲーム業界に匹敵
「手芸の市場規模は4000億円です」(小田氏)
この数字を聞いてもすぐにはピンと来ないので、同程度の市場規模を持つ業界を調べてみたところ、ゲーム業界が約4480億円の市場規模を持ち、手芸業界より若干大きいことがわかった(2012年、「ファミ通.com」調べ)。こんなアナクロな業界が、最新デジタルの業界と同規模なんて信じられないが、数字は嘘をつかないのである。これだけの市場規模があるにもかかわらず、ウェブのサービスが今まで展開されていなかったことが不思議だ。
そもそも「手芸」ビジネスでは何が売り物になるのだろうか?
料理と同じで、レシピが売り物になる。手芸でいうレシピとは、編み物をする時に使うデザインのパターンを示した「編み図」や、手作りバッグをつくる時に必要な材料や道具、手順を書いた解説書のようなものだ。
「『ステッチステッチ』は、手芸の『クックパッド』を目指しています。手芸で使う編み図やレシピなどは、ブログで公開している人はいるものの、横串で検索したり、自分でつくったものを販売したりできるサイトはありませんでした。しかし、特に女子はカワイイものを発見したい、つくりたいという欲求にあふれています。そこで、CtoCのマッチングを目指してビジネスを立ち上げました。」(同)
「ステッチステッチ」のウェブサイト。手芸のレシピを検索し、レシピを購入できる。レシピによっては無料で公開されているものもある
「ステッチステッチ」で扱っているレシピの例。編み物をするために必要な材料や編み方の手順が詳しく説明されている
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