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疲労回復ウェア、世界的ヒット スポーツや仕事の疲れ解消で広い層に浸透、大手参入続々

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10月、ベクネスと伊勢丹が共同で行った「攻めの休養」プロモーションイベント
疲労回復ウェア」の存在感が高まっている。伊勢丹、京王百貨店、小田急百貨店といった百貨店をはじめ、スポーツ専門店などで人気商品となっているのだ。

 ブームの発端はスポーツ選手の悩みだった。運動後の筋肉疲労に悩まされるアスリートは多く、その解消法として一般的には休息や睡眠、サプリメント服用などが知られている。そこに登場したのが、世界でも類を見ない休養・睡眠時専用の疲労回復ウェア。ベネクスというベンチャー企業が2009年、粒子状のナノプラチナや数十種類の鉱物を繊維に織り込んだ特殊新素材「PHT」を使用した上下ウェアを発売したのだ。「PHT」は特許取得済みである。織り込まれた物質が発する微弱な電磁波が、自律神経の中でもリラックス状態に働く副交感神経に作用することにより、筋肉の緊張をほぐして血流を促し、疲労回復や安眠につながっていく。画期的な商品だが、販売元は無名のベンチャー企業であり、値段も1着1万円前後と高額だ。

 ところが、この商品が思いもよらぬ大ヒット商品となったのである。

「運動後の休養時専門ウェアとして発売したところ、日本代表選手らスポーツ関係者の方々に『着るだけで疲労回復や安眠を促す』と愛用されるようになり、トップアスリートの口コミで広がっていきました。その結果、09年1月の発売から14年5月末までに20万着を売る大ヒット商品となったのです」(ベネクス関係者)

 海外でも高い評価を得ている。13年、ドイツで行われた世界最大のスポーツ用品見本市「ISPO」の商品コンテストで「革命的なスポーツギア」との評価を受け、日本企業として初めて最高賞「ゴールドウィナー」を獲得した。今年、同見本市のブースに出展すると、欧州の問屋やメーカーなど約20社から販売契約のオファーがあったという。いまや世界中のスポーツ関係者が一目置く存在となったのである。

●オフィスでの慢性疲労に着目


 ベネクスの成功を受け、世界の大手スポーツアパレルが、こぞって疲労回復ウェア市場に参入。スキンズ(日本での販売元はデサント)、C3fit(同ゴールドウィン)に続き、13年にはプーマが、14年2月にはナイキが新商品を投入した。各社とも、適度に体を締め付け、筋肉に圧を加えることで血液やリンパの流れをよくし、乳酸や老廃物を除去する着圧タイプの疲労回復商品を展開中だ。

 先行したベネクスは第2の分野に乗り出した。オフィスでの慢性疲労に着目した新商品を投入したのだ。スポーツアスリートから、さらにすそ野が広いビジネスパーソンの疲労回復を図る商品を14年9月に手頃な価格で売り出した。ラインアップとしては、長時間のパソコン作業などデスクワークが引き起こす首コリ、手首・腕の疲労、ふくらはぎのむくみに特化した部分的な疲労回復ウェア3種類となっている。