なんだか毎日疲れがとれない。土日しっかり休んだつもりなのに、月曜日からすでに疲れている。こういった疲れは、なかなか取ることができないものだ。
このような疲れを取る方法を紹介しているのが、『1日1分であらゆる疲れがとれる 耳ひっぱり』(藤本靖/著、飛鳥新社/刊)だ。本書では、身体と心のモヤモヤをリセットして、誰もが元気で笑顔になれる「耳ひっぱり」を紹介している。
「疲れ」には2つの種類がある。1つは山登りやスポーツなど、体を動かしたときに感じる「身体の疲れ」。身体が重く感じたり、ときには筋肉痛になったりするが、マッサージを受けたり、お風呂に入ってひと晩ゆっくり寝れば、大体取れる疲れ。
もう1つは、職場や生活環境の中にあるストレスによる疲れ。長時間パソコンを使うこと、満員電車、職場や家庭での人間関係と日常にはストレスの元が満ちている。こういった環境に長時間いるとボディブローのように疲れがたまっていく。これは「神経の疲れ」、あるいは「精神の疲れ」ともいえる。
この日常生活による神経の疲れは、「目」「耳」「口」「鼻」などの感覚器官の緊張として受け取られ、「頭の芯」である「蝶形骨」という頭のど真ん中にある骨をこわばらせるという。そして、その蝶形骨と横隔膜をつなげている筋膜を伝わって、「身体の芯」である「横隔膜」というみぞおちの奥にあり、呼吸の動きをつくっている筋肉をこわばらせる。これによって、内臓や筋肉を緊張させ、何もしなくても頑張っている状態になるので、心も身体も疲れやすくなるのだ。
そんな「神経の疲れ」を取るのが、「耳ひっぱりワーク」だ。目を閉じて、両手で両耳をつまんで、やさしくほんの数ミリ耳を横にひっぱる。ひと呼吸ついたら、手を離す。そうすると、「頭と首の境目のあたりがラクかな。ちょっと気持ちいいかも」と感じるのではないか。このちょっとした気持ちよさが、ストレスでガチガチになった身体が伸びやかで自由になるきっかけになるというのだ。
では、なぜ耳をひっぱることで、気持ちよさを得られるのか。耳をひっぱることで、頭の芯である「蝶形骨」がゆるむ。そのゆるんだ感覚は筋膜を介して、「横隔膜」もゆるむことになる。筋膜は、気管、食道、血管など生命を維持するための大事な管や心臓を包み込んでいるので、そこがゆるんで解放されると身体も「ほっと」安心することになるのだ。
「耳をひっぱる」。今すぐにでも、できることだ。試しに耳をひっぱってみて、効果を確かめてみてはどうだろう。心も身体もすっきりするはずだ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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