仕事に多くの時間を割き、オフの日や家族、恋人と一緒の時でも、仕事のことが頭を占めている“仕事人間”を自認する人も多いのはないだろうか。しかし、ビジネスで大きな成功を収め、高収入を得ているビジネスパーソンには共通して、仕事よりも大切にしているものがある。
『「食事」が最強のビジネス戦略である』(杉浦蘭/大和書房)によると、成功者は簡単に実践でき、かつ人間にとって根本的なことをとても大切にしているという。
それは、食だ。食べるものへのこだわり、飲食店での注文などに見て取れる。高所得者ほど、体づくりや健康づくりに直結する「食のマネジメント」を意識している。
同書が主張する高所得者と食のつながりについて、筆者は独自調査を行った。その結果、驚くほど所得と食への意識には関連が見られた。
高所得者は、食事を管理することで、自分の心と体をベストな状態に保つことを心がけている。原動エネルギーやストレス、欲といったものをコントロールして、最高のパフォーマンスを生み出し続けているのだ。
まず、食べ方に大きなポイントがある。逆にいえば、何を食べているのか、何を意識して食べているのかを見れば、その人のビジネスパーソンとしての力量が推し量れる。これは、ビジネスの社交場でもある飲食店における振る舞いに表れるのだ。
低所得者の食事
そこで、飲食店を訪れていたビジネスパーソンに、食に対する意識調査を実施した。その結果、年収300万円以下と1000万円以上の人では大きな違いがあった。低所得な人、高所得な人の飲食店の利用方法を見ると、それぞれに共通点がある。
特に今回は、所得が年300万円以下の人を低所得者と位置付け、彼らの食習慣に焦点を当てて見てみよう。
まず、体形維持やダイエットをする場合に、「運動をする」「食事を変える」のどちらを優先するかを聞いたところ、「運動」と回答する人が圧倒的に多い。それも、食習慣は変えずに運動をするだけだ。また、飲酒後にラーメンを食べる人の割合も多い。その翌朝は食事を取らずに出社したり、体重が気になり始めたらランチを抜くなど、食事が不規則なのが特徴的だ。
ちなみに年収500~800万円のビジネスパーソンは、ジムに通うという回答が多い。 お金と時間に多少余裕があり、自分の健康に対してお金を使うことができるためだと考えられる。さらに余裕があれば、専属トレーナーを付ける人もいる。