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逮捕・有罪の旧村上ファンド復活!娘を使って同じことを繰り返し、一体何がしたいのか?

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M&Aコンサルティングが所在していた六本木ヒルズ・森タワー(「Thinkstock」より)
 電子部品商社の黒田電気(東京都、東証1部)は8月21日、大阪市内の本店で臨時株主総会を開いた。投資ファンドの旧M&Aコンサルティング、いわゆる旧村上ファンドを率いて「物言う株主」として知られた村上世彰氏ら4人を社外取締役に選ぶよう求めた議案は、反対多数で否決された。反対票は全体の6割。黒田電気の経営陣は胸をなでおろしたが、共同保有分を含めて16%強を有する村上氏側が4割の支持をとりつけた事実は重く、今後とも経営に発言力を持つ。経営陣は、これまで以上に株主の利益を重視した経営を迫られることになる。

 黒田電気の臨時株主総会は2つの点で注目された。1つ目は総会の開催を求めた投資会社、C&Iホールディングス(東京都・港区)と南青山不動産(同)の村上絢CEO(最高経営責任者)が世彰氏の長女だったことだ。世彰氏はライブドア事件をめぐるインサイダー取引の容疑で2006年に逮捕・起訴され、11年に懲役2年、執行猶予3年、罰金300万円、11億5000万円の追徴金の支払いが確定した。絢氏は慶應義塾大学卒業後、モルガン・スタンレーMUFG証券に勤務。2年半前にC&Iグループに入り、今年6月にCEOに就いた。「物言う株主」としてのデビュー戦を勝利で飾ることができるのかという点だった。

 2つ目は、日本企業のコーポレート・ガバナンス(企業統治)のあり方を問う試金石とみられたことだ。一昔前であれば、会社に安定株主がいて、経営陣の味方をしてくれた。この構図が根本的に変わってきた。安定株主が減り、浮動株主の比率が上がった。金融庁と東京証券取引所が取りまとめた上場企業の統治指針「コーポレートガバナンス・コード」が6月から施行され、中長期的に株式を保有する機関投資家が、「物言う株主」の主張に共鳴する条件が整った。

 黒田電気の株主構成で大きな特徴は、外国人株主の比率の高さだ。今年7月16日時点で37.8%に達している。外国人株主の動向が、議案の成否に直結するカギを握る。外国人株主である機関投資家と物言う株主が共闘するのか。今後の日本企業のガバナンスの方向性を占うものとして注目されたのである。