2017年には売上高合計で1700億円以上をマークし、2位のドトールコーヒーを約1000億円もの大差で引き離したと報じられている、カフェ業界の雄・スターバックス コーヒー ジャパン。
同社が展開するチェーンは“スタバ”の愛称で親しまれており、第1号店の「銀座松屋通り店」を1996年にオープンしてからというもの、華やかで都会的なイメージを築き上げてきた。原価率の低いドリンクメニューを充実させ、シーズン限定商品を続々と投入することで店舗全体の原価率を抑制し、着実に業績を伸ばしてきたという。
そのブランド力ゆえ、いかに使いこなせるかが一種のステータスとなっている感のあるスタバだが、肝心のドリンクメニューや脇を固めるフードメニューについては芳しくない感想もちらほらと聞こえてくる。利用者の中には「値段が高くてマズいのに、ここまで人気があるのはなぜ?」と疑問に思う人までいるようだ。
そんなスタバのメニューの中でもクチコミでとりわけ評判が悪く、人にはおすすめできないと感じたものを、「この春、買ってはいけないスタバの商品5選」として紹介しよう(価格は税別、ドリンクメニューはトールサイズ)。
マンゴー パッション ティー フラペチーノ/470円
日増しに暖かくなるこの季節。マンゴーのさわやかさを求めて「マンゴー パッション ティー フラペチーノ」を頼んでみようと思う人もいるかもしれない。
しかし、マンゴーをたっぷり楽しむつもりで注文すると肩透かしを食らいかねないだろう。なぜなら、商品名からも察しがつくように、マンゴーだけでなくパッションフルーツとハイビスカスティーもミックスされているからだ。
さわやかなドリンクであることには変わりないのだが、マンゴー本来の味を期待している人にとっては“これじゃない感”が強いと思われる。自分がどれだけマンゴー好きなのか次第で、買うべきかどうかを判断してほしい。
ダーク モカ チップ クリーム フラペチーノ/500円
続いて紹介する「ダーク モカ チップ クリーム フラペチーノ」には、「ダーク モカ チップ フラペチーノ」という非常によく似た名前の商品が存在する。違いはクリームの有無かと思いきや、それは間違い。実は、この商品はダーク モカ チップ フラペチーノからコーヒーを抜いたドリンクなのだ。
コーヒーの苦みがなくなったため、かなり甘みが強調された仕上がりに。一口目はおいしさが先行しても、飲み続けていくうちに、だんだん甘さがしつこくなってくるのではないだろうか。
また、コーヒーのコクも失われているので、味のバランスに首をかしげてしまう人もいるはず。よほどの甘党でなければ飲みきるのがつらくなってしまいそうなので、行楽などに持っていくのは考えものである。
ソイ チャイ ティー ラテ/490円
紅茶にスパイスの利いたシロップとミルクが混ぜ合わさった「チャイ ティー ラテ」。香辛料の風味が苦手という人もいる一方、これでなければ満足できないというコアなファンも存在するドリンクだ。
スタバはカスタマイズ性の高さが売りでもあるので、このドリンクに50円プラスしてミルクを豆乳に変更し、「ソイ チャイ ティー ラテ」として楽しんでいる人も少なくないだろう。しかし、そういう人にはキッコーマン飲料から販売されている「豆乳飲料 シナモン」をおすすめしたい。
スタバのソイ チャイ ティー ラテはショートサイズ(240ml)でも450円するのに対し、キッコーマン飲料の豆乳シナモン(200ml)は希望小売価格が90円と安価だ。また、豆乳シナモンは値段のわりにソイ チャイ ティー ラテと比べて味に遜色がないどころか、むしろ“激似”と感じる人もいるという。
それならわざわざスタバに行かなくてもかまわないし、豆乳シナモンはコンビニエンスストアやスーパーマーケット、インターネットショッピングなどで手軽に買えてしまう。“ソイ チャイ ティー ラテ党”の人は、いっそのこと鞍替えを検討してみてもいいかもしれない。
クラブハウスサンドイッチ/560円
スタバのフードメニューの中でも、特にネット上の悪評が目立ってしまっている商品が「クラブハウスサンドイッチ」。もちろん、ある程度のクオリティは実現しているものの、シンプルであっさりとした具材の味つけが、かえって物足りないという人もいるようだ。
また、具材を挟む全粒粉ブレッドについても賛否が分かれているようで、やや噛み切りにくくてパサパサな食感が気になってしまう人も少なくない様子。560円という強気の価格設定であることを考慮しても、コストパフォーマンスを重視するのであれば、コンビニなどのサンドイッチを買ったほうがベターだろう。
カスタード&コーヒーカラメルプリン/320円
公式サイトでは「シンプルでどこか懐かしい手作り感」とアピールされているが、そのカスタードの風味はほかにはない独特なもの。良くも悪くも、口当たりに違和感を覚えてしまう人が多いようだ。
また、プリンひとつで320円という価格ながら小さめの容器で提供されるため、前述したクラブハウスサンドイッチ同様、コスパ面からはおすすめできない商品となっている。どうしてもスタバでプリンが食べたいという人以外には、不向きだといえそうだ。
――スタバのメニューはどれも確かな品質ではあるものの、価格が高めであることも事実。せっかく高いお金を払ったのに自分の好みに合わない商品を買ってしまえば、落胆は避けられないだろう。当記事を参考に商品を選んで、スタバとの上手な付き合い方を探ってみてはいかがだろうか。
(文=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)