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「Go To トラベルでディズニーRや運転免許合宿を格安利用」の“裏技”はアリ?

文=編集部
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株式会社インター・アート・コミッティーズが運営する「合宿免許WAO!!」公式サイト内、Go To Travelキャンペーンに関連するプランを紹介するページ。「GoToトラベル商品については、完売等が発生」等の文言が見える。(2020年10月2日現在)

 10月1日、ついに東京発着の旅行についても対象となった「Go To トラベルキャンペーン」。改めて説明するまでもないが、今年7月に開始された同キャンペーンは、登録旅行会社などの事業者を通して宿泊プランや旅行プランなど購入した際、一人1泊あたり2万円を上限として最大で半額相当額が補助されるというもの。

 しかしいま、新型コロナウイルスの流行で打撃を受けた観光業界への施策として行われているこのキャンペーンについて、とある“裏技”的な利用方法が話題となっている。

 きっかけとなったのは、9月25日になされたとあるTwitterユーザーの投稿。「合宿免許にGoTo使えるのバグってて好き。MT15万円で取れる」という文章に、運転免許合宿の紹介サイトである「合宿免許WAO!!」の料金表の画像が載せられている。この投稿は29日時点で5万以上のリツイート、10万以上の「いいね」を集め、返信欄には「格安過ぎる」「乗る乗らないにかかわらず、このチャンスを逃さずに免許を取っておくべき」と、お得さに驚く声が多く集まることに。

 この影響か、26日には「合宿免許WAO!!」が申し込みが殺到したことを理由に、合宿免許の新規申し込み受付を一時停止する事態へと発展。しかし一方で、「免許合宿は旅行ではないわけだし、これに適用されるのは違う気がする」「もはやなんでもありになってて笑える」など、キャンペーンの趣旨とは違うのではないかという疑問の声も散見され、賛否両論を集めているのだ。

一般的な運転免許合宿の半額程度で免許取得が可能?

 実際、「合宿免許WAO!!」のキャンペーンページに各プランの料金表を見に行くと、29日現在でも新規の受け付けは停止中。各プランの受付状況や値段をチェックしてみると、東日本方面では山形県、新潟県、福島県、長野県、西日本方面では石川県、京都府、鳥取県、佐賀県の自動車学校でのGo Toキャンペーン対象となる運転免許合宿が存在するようだ。しかし、西日本での合宿プランはおよそ半数ほどが完売し、残りのプランについても、その多くが特定の時期までは完売。かなりの人気がうかがえる。

 一方、東日本方面については、長野県の軽井沢西ドライビングスクール以外のプランはほぼ販売中の状況で、受付が再開した場合はこれらへの受付が殺到することとなるだろう。これらのプランの価格は自動車学校によって異なるが、最も安いプランでは、AT免許で13万2990円、MT免許はその1万725円増しの14万3715円で取得することが可能のようだ(いずれも支払い実額)。繁忙期か閑散期かによって若干の差はあるものの、一般的な運転免許合宿の相場は25万円程度。比較すると、これらのプランはその半額程度の値段となっている。

運転免許合宿でGo To トラベルキャンペーンを利用するのは「全然アリ」

 では、「裏技では?」との声もあるこの「Go To トラベルキャンペーンを使っての格安合宿免許旅行」は、実際のところ「Go To トラベルキャンペーン」を所管する観光庁としてはどのように考えるのか、尋ねてみると……

「Go To トラベルキャンペーンは、『新型コロナ禍で失われた旅行需要の回復や、旅行中における地域の観光関連消費の喚起を図る』との目的で成されています。一方で多くの事業者さんが手がけておいでの運転免許合宿のプランはたいてい、単に自動車免許の取得を目指すだけではなく、合宿先の地方で食事やアクティビティを楽しんだり、あるいは温泉に入ったり……と、まさに旅行的な要素を打ち出しておられることが多いと認識しております。

 そのような意味において、運転免許合宿は多くの場合、Go To トラベルキャンペーンの趣旨にも合致したものとなっており、施策の抜け道をついた裏技的なもの、脱法的なもの、との指摘は当たらないと考えております」(観光庁の担当者)

 とのことで、問題はないとの認識のようだ。

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観光庁作成の「Go To トラベル事業の概要」より。「失われた旅行需要の回復や旅行中における地域の観光関連消費の喚起を図る」との文言が見える。

 実際、「合宿免許WAO!!」の各プランの中身をのぞいてみると、例えば上記の通りすでに完売の「軽井沢西ドライビングスクール」(長野県)のプランでは、「自然の中で、ゆったりのびのび教習」「軽井沢で、ランチを楽しもう!」「広々とした露天風呂でリフレッシュ」等々、確かに“旅行感”が前面に押し出されているのは確か。

 また、「合宿免許WAO!!」を運営する株式会社インター・アート・コミッティーズは、旅行業者免許も取得したれっきとした旅行代理店でもある。そういった意味でも、同社が手がける合宿免許がGo To トラベルキャンペーンの対象となることは、法的にも施策の理念的にも、なんら問題はないといえるのだろう。

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「合宿免許WAO!!」公式サイト内、長野県の軽井沢西ドライビングスクールのプラン紹介ページ。「自然の中で、ゆったりのびのび教習」「軽井沢で、ランチを楽しもう!」「広々とした露天風呂でリフレッシュ」などのプロモーション文句が見える。

メディアが数々の“裏技”を紹介してはいるが

 Go Toキャンペーンの裏技的な利用テクニックを紹介することは、今や雑誌やウェブメディアのちょっとしたトレンドにもなっている模様だ。

 例えばニュースサイト「日刊SPA!」が7月に掲載した『「Go Toトラベル」の裏技を人気の旅行系YouTuberが伝授』という記事では、目的とするホテルの宿泊プランがない場合でも、日帰りバスツアーと任意のホテルを組み合わせて往路の交通費とホテル代をキャンペーン対象とする方法や、職場近くの格安ビジネスホテルに連泊することで家賃より安くできるといった方法などが紹介され、話題を呼んだ。ほかにも、ディズニーランドなどのテーマパークの代金も、旅行プランに入っていれば補助の対象となる、などのテクニックも知られている。

 しかしこうした“テクニック”も、先述した合宿免許の例との類比で考えれば、“裏技”や“抜け道”には当たらないといえそうだ。

 とはいえGo To トラベルキャンペーンは、対象期間内であっても、執行予算がなくなった時点で終了することが発表されている。一般旅行を楽しむためにせよ合宿免許旅行を安く上げるためにせよ、早めに利用するにこしたことはないようだ。

(文=編集部)

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