ソフトバンクG、上場廃止を検討か…孫会長、不自由な経営に強烈なストレスの画像1
ソフトバンクショップ(「Wikipedia」より/Kirakirameister)

 9日、米ブルームバーグは、ソフトバンクグループ(SBG)が段階的な自己株買いで株式の非公開化を目指す新たな戦略を議論していると報じた。SBGの株価は同日午後に急伸、7606円と再び20年ぶりの高値水準となった。

 SBGには9月にもMBO(経営陣による自社株買い)の思惑が急浮上し、株価が動意づいた。このときは、まずSMBC日興証券のアナリストが9月9日付のリポートで「MBOによる上場廃止が選択肢」と伝え、その後、9月14日に英フィナンシャル・タイムズが報道。これを受けて株価が急上昇した。今回もSMBC日興証券が11月30日付のリポートで改めてMBOについて言及。ブルームバーグの報道の先駆けとなった感がある。

 今回伝えられているMBOはスローモーションMBOという手法。「(SBG会長兼社長の)孫(正義)さんは好き勝手に経営できないことに強烈なストレスを感じている」(同社関係者)という。

出資先のIPOによる巨額含み益

 12月10日の東京市場。SBG株が一時、前日比19%(1411円)高の8900円と続騰した。傘下のファンドが出資する米料理宅配大手ドアダッシュが9日に米国市場で新規公開し、上場初日に公開価格を9割近く上回る水準で終わったことが材料視された。「SBGの含み益は1兆円超」と報じられたことで買いが集まった。この日の日経平均株価は61.70円安の2万6756円で引けたが、SBGの最終的な指数寄与度はプラス176円。取引時間中に一時、日経平均はプラス圏(34.83円高)となったが、これはSBG株が急伸したためだ。

 12月10日、SBG株が上昇したのはファンド事業の採算の改善を先取りした動きともいえる。ITバブル期の2000年以来の水準となる8900円まで株価は上昇し、終値は11%(817円)高の8306円だった。売買代金は5574億円と東証1部全体の約2割をSBG株が占めた。

 11付日本経済新聞によれば、SBG傘下のソフトバンク・ビジョン・ファンドはドアダッシュに累計6億800万ドル(約700億円)を投資してきたという。ドアダッシュが上場して1兆円を超える含み益を得たことは、SBGの決算予想には織り込まれていない。2020年10月~12月期決算でドアダッシュの“果実”分を反映させることになる。

(文=編集部)

 

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