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スウォッチ、転売ヤー殺到→発売直前に中止&警察出動で地獄絵図…整理券配布が仇

文=Business Journal編集部
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スウォッチのHPより

 人気腕時計ブランドであるSwatch(スウォッチ)とOMEGA(オメガ)のコラボレーション・コレクション「BIOCERAMIC MoonSwatch」が26日に発売予定だったが、その当日、スウォッチ店舗に客が殺到したため発売直前に中止され、警察も出動する騒ぎに発展している。

 販売が予定されていたのは渋谷、原宿、心斎橋の3店舗。たとえば原宿店は当日11時から整理券配布のための整列を開始するとして、11時以前に並んだ人は整理券配布の対象外とすると事前にアナウンスしていたが、いずれの店舗でも11時前から大勢の人が集まり、渋谷店では1500人以上におよんだと報じられている(26日付「FASHIONSNAP.COM」記事より)。

 また、心斎橋店には「本日、発売中止の為 お持ちの抽選券は無効となります。ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願い致します」と書かれた張り紙が掲示されている。

 人気が高く高額で知られるオメガの「スピードマスター」をアレンジした今回のコレクションは、3万円台で購入可能ということから、オメガとスウォッチのファンたちの間で注目を集めていたが、Twitter上では数多くの“転売ヤー”とみられる人々が整理券を求めて店舗前に集まっていたという報告があがっている。

<人が集まりすぎで全店販売中止「渋谷店にスワッチ寄こせとキレてる中国人の転売ヤーいる、暴動発生で警察出動も解散しない地獄絵図」>(原文ママ、以下同)

<原宿のswatchも店舗販売中止。群がる人達を、スタッフでは無く、警察に協力してもらい通知。お店のスタッフは一切、出てこない。どこも中国人や、腕時計してない転売ヤーだらけ。初めからこうなることを予測出たはずなのな対策しなかったスウォッチ側に責任ありですね>

<OMEGAコラボのswatch買いに来たら、抽選券まで配ったのに人が多いことを理由に抽選時刻寸前で販売中止&抽選券無効という、よく燃えるお手本のような対応になった。無論、待ってた客がぶちギレてすでに収集つかなくなってる>

<心斎橋店。販売中止。お客様の並びプラニングがゼロ>

<スウォッチの店の人は何も声発さず パトカー拡声器がアナウンス 本日営業もなし スウォッチの準備不足>

<開店前に並ばないでって掲示してあるのに時間前に抽選券を配り始めるとか店側の対応も>

<雪崩のように抽選券受けとる人達、同じ人が何枚も受け取ってるって報告も まさに地獄絵図>

<オメガスウォッチ、販売が1人2本から1本に変更になり、整理券配る方針から大阪は抽選整理券の方針になり、それも捌ききれず販売中止、販売3店ともに店舗休業>

混乱の最大の原因

 食品メーカーのマーケティング・販売マネージャー経験者はいう。

「他のブランドやメーカーでもやっているように、事前にオンライン抽選を行って当選した人のみに商品を郵送するなり、店舗で受け渡しするなりという方法を取れば混乱は起きなかったのではないか。

 Twitter上に投稿された現場の写真や映像を見る限り、すでに11時前の時点で店舗周辺は収拾がつかないほどの大混雑となっており、人が多すぎて整列させることも整理券を配布することもできない状況になっている。

 混乱の最大の原因は、11時から並んだ人だけに整理券を配布するという方法を取ったことだろう。店側としては“11時前から並んでいた人には整理券は配布しない”つもりだったのだろうが、“転売ヤー”はそんなのはお構いなしに数時間前から列をなすし、そういう人たちに現場で“整理券は配りません”と言ったところで、ものわかり良く“わかりました”と言って帰ってくれるはずがない。その意味では、今回の騒動は起こるべくして起こったといえる」

 Twitter上では、店舗のスタッフが店内から出て来ずに販売中止のアナウンスも警官が行っていたことに批判的な声も出ているが――。

「スタッフが店舗の外に出ると身の危険があると警察が判断して、外に出ないように指示したのではないか。いずれにしても、店舗スタッフが表に出たところで事態を収拾できるレベルではなく、警察に対応をお願いするしかなかった。

 一部の店舗では、もともと“整理券配布”という予定だったものの、配布前に人が集まったため“抽選券配布”というかたちに変更したという投稿もみられるが、もし事実であれば、きちんとルールを守って整理券配布の時間に来た客が不利益を被ることになるので、対応としては不適だといえる」(同)

 また、企業のPR・ブランディングなどを手掛けるプロデューサーはいう。

「外資系企業の場合、“日本ではこういうやり方を取るとマズイので、他の方法にしたい”と言っても、本社から“世界共通でこの方法でやっているので、日本だけ例外にはできない”と跳ねのけられるということは起こりがち。コロナや転売ヤーの問題もあるので、日本法人としては今回のような事態を懸念して別の販売方法を本社に提案していたものの、受け入れられなかったという可能性はある。しかも今回はオメガスウォッチという外資2社が絡む話なので、いろいろとやっかいな事情もあったのかもしれない」

 今後の販売方法は改めてスウォッチのHP上で告知されるという。

(文=Business Journal編集部)

 

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