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マスク氏、ツイッター買収中止を示唆…なぜ「買収完了しない権利」強調?

文=Business Journal編集部
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E69: Elon Musk on Twitter’s bot problem, SpaceX’s grand plan, Tesla stories, Giga Texas & more(All-In Podcast <YouTube>)

 米ツイッターは4月25日、米テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏による買収提案を受け入れた。買収額は同氏の既存保有分を含め440億ドル(5兆6000億円)。ツイッター買収劇は、マスク氏の思惑通りに決着した。

 マスク氏は4月4日、ツイッターの株式を保有していることを明らかにし、13日、残る全株式を取得することを提案した。ツイッターの取締役会は15日、買収防衛策を導入。当初は対決する姿勢を見せた。

 しかし、マスク氏が21日、金融機関からの借り入れや自己資金などで総額465億ドルの買収資金を確保したと公表。融資団には米モルガン・スタンレーを幹事行に米バンク・オブ・アメリカ、英バークレイズ、仏BNPパリバのほか、三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループなど米欧日の大手銀行が名を連ねた。買収に向けた本気度が示されたことで、取締役会は提案を受け入れる方向へと方針転換を余儀なくされた。

 マスク氏は465億ドルの資金のうち210億ドルは自己資金で賄うと説明した。自己資金の出どころについて明らかにしていないが、4月29日までに80億ドル超(1兆円超)相当のテスラ株を売却した。

 今回のテスラ株式の売却では210億ドルの確保には、まったく不十分。さらなるテスラ株式の売却が観測されている。4月5日、米フォーブス誌が発表した22年版の世界長者番付では、マスク氏が保有資産2190億ドル(27兆円)で、初めてトップに立った。ツイッターの買収劇でも“キャッシュリッチ”の起業家の腕力がいかんなく発揮されたことになる。

トランプ前大統領のアカウントを復活させるのか

 世界一の大富豪、マスク氏は、なぜツイッターの買収に踏み切ったのか。SNSに関しては中傷やフェイクニュースなどの有害投稿が常に問題になっている。ツイッターは米バイデン大統領ら各国首脳・要人が情報発信に利用しており、インターネット上の言論空間として重要度を増している。

 一方で、2016年の米大統領選などで偽情報の拡散などが問題視され、近年は不適切な投稿の削除やアカウントの停止など、管理体制を強めるよう強く求められていた。これを受けて、ツイッターは投稿を監視し、削除やアカウントの凍結を行っている。こうした検閲を問題視したマスク氏は、「言論の自由を守る」との名目でツイッターの買収に乗り出した。

「ツイッターのような公共性の高いSNSは真の言論の自由を可能にするプラットフォームにならなくてはならない」とマスク氏は主張。買収で合意した際にも、「言論の自由は民主主義の礎石であり、ツイッターは人類の未来に不可欠な事柄が議論されるデジタルの町の広場であるべきだ」と力説していた。

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