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山田修「展望! ビジネス戦略」

「マック絶不調、モス好調」は正しくない モスが顧客満足度1位なんて本当か?

文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

 そのような状況で、モスはどのように状況を打開していけばよいのか。5月から値上げをしたが、小手先の営業利益改善に終わるだろう。業績の本格的な反転攻勢は現経営陣で可能なのだろうか。

 私が想起するのは、一昔前の米サウスランド・アイスとセブン-イレブン・ジャパンの関係だ。サウスランドはセブンの生みの親で、イトーヨーカ堂(当時)に日本におけるセブンのローカルフランチャイザー権を賦与した。ところがサウスランドはその後不調に陥り、イトーヨーカ堂の子会社となり、現在はセブンとイトーヨーカ堂を傘下に収めるセブン&アイ・ホールディングスの完全子会社になっている。つまり子供が親をのんで、大発展を続けている。

 モスも早いうちに、活発に展開している安心食品服務に、その経営を委譲したほうがいいのではないか。それでようやくモスの第3時代が始まることになる。

 次稿では、V字回復を遂げた金属加工メーカー、太陽工業を取り上げる。
(文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役)

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第12期」が10月より開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長の「ロジカル・マネジメント」-私の方法』(講談社)ほか多数。
有限会社MBA経営 公式サイト
山田修の戦略ブログ

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