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メガネスーパー、上場廃止の危機 債務超過転落、市場を欺き続けた4年の代償

文=編集部
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メガネスーパー、上場廃止の危機 債務超過転落、市場を欺き続けた4年の代償の画像1メガネスーパーの店舗(「Wikipedia」より/Kirakirameister)
 眼鏡小売チェーンを展開するメガネスーパーが、ジャスダック市場からの上場廃止の危機に瀕している。同社側では今期の業績回復を見込んでいるが、「投資家を欺いてきたこれまでの経緯からも、危機が現実化する公算が高い」(市場筋)という。

 メガネスーパーの業績は、2015年4月期に売上高142億9100万円(前年比4%減)、営業損益は8億1000万円の赤字となった。前期の不採算店閉鎖で店舗運営費が減少したが、売上高の回復が遅れたことなどが響いている。期末段階で債務超過に転落した。

 ファンドの傘下で経営再建を図っているが、12年4月期の営業赤字13億円弱、13年同期が同16億円、14年同期も同21億円強だった。15年同期は改善したかのように見えるが、当初は3億円の黒字を計画していたが昨年12月に業績を下方修正し、4億円の赤字になるとしていた。結果はさらに赤字幅が4億円拡大している。

 4期連続で営業損失、営業キャッシュフローがマイナスとなった。東京証券取引所の上場基準では、16年4月期末において債務超過が解消されない場合、あるいは今期に営業赤字となり営業キャッシュフローがマイナスにとどまった場合、上場廃止になる可能性がある。市場ではマージャンにたとえて「上場廃止の両面(リャンメン)待ち状態」と揶揄する声も聞かれる。

 それでも会社側は、16年4月期には業績回復を予想している。今期の売上高は166億円(前期比16%増)、営業損益は7億6000万円の黒字を計画している。最終損益も4億4000万円の黒字を見込み、今期末には資本調達とも合わせ債務超過を解消できるとの見方を示している。既存店売上高の改善を見込み、経費コントロールが進むこと、効率的な新規出店も寄与することが要因という。

期初に業績下方修正の可能性を示唆

 しかし、メガネスーパーはこの数年間、投資家を裏切り続けている。前述のとおり12年4月期以降赤字が続いているが、例えば同期は会社側の当初発表では7200万円の黒字になるという予想で、13年4月期も期初は1億2100万円、14年4月期は9億円の黒字予想だったのである。それがいずれも期中に下方修正し、15年4月期にはついに債務超過になってしまった。

 今期についても、決算短信には「業績予想は、次期計画に基づき新規出店40店舗を行うことを前提としているが、新規出店資金は、自己資金のみでまかなえないため、資金調達する必要があり、結果として資金調達できない場合には、想定通り出店できず、業績が変動する可能性がある」との記載がある。今期も、計画を下方修正する可能性を、なんと期初段階で会社側が自らほのめかしているのである。

 今期末に債務超過なら、上場廃止の可能性が濃厚。タイムリミットは着実に迫ってきている。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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