ソニーもドローン市場に参入
ソニーは、ドローンを利用して橋などの点検や測量をする事業に16年から参入する。
子会社のソニーモバイルコミュニケーションズが、自動車の自動運転技術を手掛けるベンチャー企業、ZMPとの合弁会社、エアロセンスを8月に設立。資本金は1億円で、出資比率はソニーモバイルが50.005%、ZMPが49.995%だ。エアロセンスの社長は、ZMPの谷口恒社長が兼務する。
ソニーが培ったカメラや通信の技術と、ZMPが得意な自動運転のプログラム技術を生かし、測量や調査、施設の管理・点検などのサービスを提供するという。
理経は米社製のドローン検知システム販売で株価上昇
IT機器を輸入販売する技術商社の理経は、米ドローンシールド社製のドローン検知システムの国内販売を始める。飛行するドローンの回転翼が発する風切り音から侵入を検知し、メールなどで担当者に通知する仕組みだ。
レーダーでは感知できないような小型ドローンを発見することができ、最大150メートル離れた場所からも検知できるという。価格は50万円からだ。理経の株価は1月19日に184円だったが、7月14日には347円まで上昇した。
沖電気工業は、空中音響技術を使ってドローンを検知する独自のシステムを開発、6月から販売している。回転翼の音を音響センターで分析するもので、侵入したドローンの方角や距離を特定することができる。
また、ドローンが工場などに侵入した際に、音響センサーを使って回転翼の音から機種を特定、通報するサービスを5月に始めたのは綜合警備保障(ALSOK)だ。利用料金は、センサー1台で月20~30万円である。
このように、ドローン検知ビジネスは広がりをみせている。しかしながら、ドローンを検知することはできても、侵入を防ぐ方法はない。ドローンの規制に関する法案は衆議院を通過し、今国会で成立する見通しだ。その第2弾として、政府はドローンの夜間飛行を禁止する法案を今国会に提出する。法規制により、悪意を持ったドローン利用に対する抑止効果がどこまで高まるか、注目される。
ドローン市場はやっと産声を上げたばかり
もともと、ドローンは軍事用として普及した。米国は、中近東などの紛争地域で広範囲に利用している。ドローンが撮影する映像と衛星写真を見ながら、遠隔操作で米国内の基地にいる軍人のオペレーターが爆弾を投下するのだ。まるでゲーム感覚である。
民生用では、米アマゾン・ドット・コムや米ドミノ・ピザがGPS(全地球測位システム)を利用した自律飛行型ドローンを宅配に活用する方針を打ち出している。