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田中化学研究所(ジャスダック上場)も重要事象からGC注記に格下げになった。第三者割当増資で14.8%の株式を取得して筆頭株主となった住友化学と、共同でリチウムイオン2次電池の次世代正極材を開発。従来品に比べて電池容量が7割高められる。容量が増えれば電気自動車の航続距離を伸ばせる。株価は急騰。5月14日に安値の376円をつけたが、9月9日には1890円の高値をつけた。同社は第2四半期に投資有価証券の売却で特別利益を計上して黒字転換をはかる。
クボテック(東証1部上場)も株価が急騰した。新エネルギー・産業技術総合開発機構が太陽光発電の電力を蓄える超電導フライホイール蓄電システムの実証試験装置を甲府市で完成。同システムの開発にクボテックがかかわっていたからだ。9月8日には1045円の高値に上昇。現在は699円(10月13日の終値)と以前の水準に戻っている。ガーラ(ジャスダック上場)は15年4~6月期の営業利益が2億9000万円の赤字となり、前年同期の8700万円の赤字から赤字幅が拡大した。
中国資本の会社はトラブル続きだ。SJI(ジャスダック上場)は元社長や元副会長が誤った会計処理で損害を与えたとして損害賠償請求を行っていたが、8月31日、元社長側と支払いについて合意した。請求額2億円を特別利益に計上する。第三者割当増資を行い、新株予約権も発行し債務超過への転落回避を狙う。
不祥事に見舞われたのが、中国資本の傘下に入ったサハダイヤモンド(ジャスダック上場)。昨年、今野康裕会長が暴力団組長との濃密な関係が明らかになり退任に追い込まれた。9月25日に井上喜明氏に社長交代。第三者割当増資で財務改善に取り組む。
GC注記がついた企業は株主がひんぱんに交代しているのが特徴だ。15年9月中間期にGCが付く企業は3月期より確実に増えるとみられている。特に中国との取引が大きくチャイナリスクのある企業の動向が注目される。
(文=編集部)
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