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この価格引き下げ問題というのが、メーカーやコンビニにとって頭の痛い問題なのだ。
コンビニは、フランチャイズによるオーナーとの契約関係で、発注に対する安定供給がうたわれている場合が多いため、メーカーは例え商品が品薄であっても、コンビニには欠品することが許されない。今後の取引にさえ、影響が出かねない、という場合もある。
それでも、単品での購買力が高いという結果も出ているので、市場で爆発的に売れることでメーカー側で在庫が欠品してしまった商品も、大手コンビニでは、優先的に販売されるケースが多い。そんな事情もあり、オランジーナにおいても、スーパーでは品薄状態でも、大手コンビニには、必ず商品が並んでいた。
ケースは少し違うが、03年に発売になった「花王 ヘルシア緑茶」は、緑茶としては割高だが、発売当初、関東のコンビニ限定で販売し希少感を維持したので、販売チャネル拡大後も 定価販売の流れとなり、ブランドロイヤリティを維持できた好例といえる。
現状の 薄型テレビのように、大衆消費財にはコモディティ化による価格下落で、メーカーが赤字経営に転じる可能性もあるため、新商品販売において、定価販売できるコンビニを積極的に活用するメーカーが増えてくることも予想される。
以上のような理由もあり、この時期にコンビニに立ち寄ると、新商品を中心とした世の中のマストレンドを自然に身につけることができる。何といっても、コンビニは売り場鮮度が生命線であるから。
(文=渡辺広明/流通クリエィティブディレクター)
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