スタバのロゴから「COFFEE」が消えた! ジュースショップへ脱皮を図る?
スターバックスの看板が以前と変わっていることに気付いていますか? 右の画像が現在のロゴマークです。
いわれてみれば、緑の色が薄くなったかもしれないとか、人魚(正確にはギリシャ神話の「セイレーン」)が一段と前面に出てきたようだとか、その違いに気が付くかもしれません。けれども、なんといっても最大の変化は、ロゴから「STARBUCKS COFFEE」という店名が消えてしまったことです。ちなみに下の画像が、旧ロゴマークです。
いくら「マンゴーフラペチーノ」や「チャイティーラテ」のようなコーヒー以外のアイテムがたくさんあるとはいえ、多くの人にとっては「スタバ=コーヒー」のイメージが強いはず。企業にとってロゴは自らの顔そのものですから、コーヒーを「捨てる」からにはそれなりの理由があるはずです。
ここで、アメリカと日本のスターバックスの直近10年の売上高の推移を見てみると、両国において、2008年頃までは順調に伸ばしてきた売上が、08年を境に踊り場を迎えて、成長が鈍化していることが見て取れます。アメリカにおいては、リーマンショックの影響をもろに受けたこともあり、09年には前年比マイナスという苦渋もなめているのです。
こうして環境が変化するなかでスターバックスは、グローバル展開を一層進めて、新興マーケットを開拓するという従来の戦略に加えて、「脱コーヒー」ともいうべき手を打ち始めているのです。
ついにエナジージュース市場にも参入
その第一弾として目を付けたのが「フルーツジュース」です。手始めに昨年11月には「エボルーション・フレッシュ」というジュース企業を、3000万ドルで買収しました。同社はホールフーズなどの小売店にて、パッケージされたジュースを販売してきた会社です。スターバックスは3月19日に、ワシントン州ベリュビュー(本社があるシアトル郊外)にて、フレッシュジュースを提供するカフェを「エボルーション・フレッシュ」の名称でオープンさせました。
「濃縮されたフルーツジュースや加工品は使用しない」
「熱殺菌ではなく高圧殺菌を採用する」
「砂糖を添加しない」
など、ジュースの品質に対しては強いこだわりのメッセージを掲げており、健康志向の強い人びとをターゲットにしていることがうかがえます。