今年も梅雨シーズンを迎え、通勤や通学、日常の買い物などで不快な思いをされている人も多いだろう。ただでさえうっとうしい雨の日は少しでも快適に過ごしたい。そんなニーズに応える雨対策グッズが近年、充実してきた。
傘を一振りするだけでほとんどの雨水をはじくことができる傘として注目が集まっているのは、ワールドパーティー(大阪市)の「アンヌレラ」と「アンヌレラ ビズ」だ。同社は、通気性がありながら最高水準の撥水効果を持つ超高密度繊維を使った傘布で、昨年、女性用のアンヌレラを開発、発売したところ、消費者から広範な支持を得た。「男性用も発売してほしい」との声が多く上がり今年4月、ビジネスの場面で使いやすい男性向けラインナップを打ち出した。
長傘と折りたたみ傘の2つのタイプがあり、いずれのタイプもブラック、ネイビー、グレー、カーキの4色がある。価格はいずれも税別で長傘が4800円、折りたたみ傘が5500円。折りたたみ傘は自動開閉システムを採用し、ゆっくり安全に収納することができる。開閉がワンタッチでできるところもうれしい。傘布は、定期的な水洗いに加えて裏面からアイロンで熱を加えることで撥水力を維持することができる。
傘が逆に開いて、逆に閉じるユートレーディングコーポレーション(愛知県)の「GAXアンブレラ」という傘も注目されている。雨天時の車の乗り降りに着目して、傘を持つ人がぬれないように、従来とは逆に傘を開閉できるようにした。普通の傘は傘を閉じた人が傘を抱え込むようにして車に乗るために、服や車内が雨水でぬれることが多かったが、GAXは雨水でぬれた面を内側に折り込んで閉じるため、服などがぬれない。車のドアを少し開けるだけで傘を開閉できるのも便利である。価格は税抜きで3万4000円だが、同社の地元の春日井市のようにふるさと納税の返礼品として採用している自治体もある。
自転車向けレインウエア
このほか、日常的に使う雨グッズとして今注目を浴びているのが、自転車を運転するときに使うレインウエア、いわゆる「カッパ」である。昨年6月の道路交通法改正により、自転車の危険行為のひとつとして傘をさしながらの運転が含まれるようになった。違反を繰り返すと安全講習の対象になるため、自転車向けの雨対策グッズとしてニーズが一気に広がっている。