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三菱商事vs.伊藤忠、スーパー業界で仁義なき代理戦争勃発…オーケー争奪戦が熾烈化

文=編集部
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三菱商事vs.伊藤忠、スーパー業界で仁義なき代理戦争勃発…オーケー争奪戦が熾烈化の画像1伊藤忠本社(撮影=編集部)

 阪急阪神百貨店や総合スーパー、イズミヤを傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングと、関西地盤の食品スーパー、関西スーパーマーケットが、資本・業務提携した。H2Oは関西スーパーが11月に実施した第三者割当増資を引き受け、発行済み株式数の10.02%を取得して筆頭株主になった。取得額は約51億円。

 関西スーパーは大阪府、兵庫県を中心に65店舗を展開。生鮮食品などに強みがあるH2Oも関西圏を中心にイズミヤ117店、高級スーパーの阪急オアシス83店を出店している。今後は、関西スーパーの店舗でH2Oの商品を販売するほか共同仕入れなどで相乗効果を出す。

 関西スーパーをめぐっては、首都圏が地盤のデイスカウントストアのオーケーが8月下旬以降、関西スーパー株式を取得。9月2日には保有比率を8.04%まで引き上げたことが判明。第2位の株主に浮上したことから関西スーパーの対応が注目されていた。

 関西スーパーはオーケーに対抗するため、H2Oをホワイトナイト(白馬の騎士)として招く意思表示をしたことになる。

 関西スーパーの福谷耕治社長はオーケーに関して「いろいろ提案をもらっている。成長する上で業種を問わず勉強させてもらいたい」と述べるにとどまっている。

 一方、オーケーの二宮涼太郎社長は10月31日、H2Oと関西スーパーの提携について「大株主として今後の行方を見守りたい」とした。保有している関西スーパー株式については「現時点では決めていることは何もない」と語っている。

 今後、オーケーが関西スーパーの株式を買い増し、経営の支配権の確保に動くかどうかが注目される。そうなれば、H2Oとの争奪戦に発展する可能性もある。

 関西スーパーは故北野祐次氏が1959年に兵庫県伊丹市で創業した食品スーパー。ダイエー創業者の故中内功(正式表記は、工へんに刀)氏とともに米国のスーパーの運営ノウハウを取り入れ、日本で近代的なスーパーの業態を確立した草分け的企業である。生鮮食品に強く、2017年3月期通期の売上高は前期比0.3%減の1197億円、純利益は35.1%減の7億円と減収減益の見込みだ。

非上場のデイスカウントストア、オーケーの素顔

 オーケーの創業者、飯田勧会長は起業家一族として有名。実家は日本橋の老舗の酒類問屋、岡永商店(現・岡永)。長兄が家業を継いだため弟たちは独立した。次兄、故・飯田保氏は居酒屋チェーン天狗のテンアライド最高顧問。末弟の飯田亮氏は警備保障最大手セコムの最高顧問だ。

BusinessJournal編集部

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