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三菱商事vs.伊藤忠、スーパー業界で仁義なき代理戦争勃発…オーケー争奪戦が熾烈化

文=編集部
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 1958年に岡永商店の小売部門として創業。67年、分離独立してオーケー株式会社を設立した。転機は86年、世界最大の小売業、米ウォルマートを手本に「Everyday Low Price=毎日安い」と呼ばれる低価格戦略を取り入れて急成長。本家のウォルマートが注目する存在となった。株価に経営が左右されないように非上場を貫いてきた。

 2016年3月期の売上高は前期比8.9%増の3072億円、営業利益は12.2%増の143億円、純利益は18.6%増の101億円と好調。関東に86店舗を展開しており、既存店の客数の前年伸長率は2.9%増だった。

 財務内容は健全。現預金+上場有価証券+運用資産の合計は740億円。対して借入金は615億円。08年9月上半期決算以来、実質無借金を続けているという。

 オーケーは15年12月、一度取り下げていた「借入無しで年率30%成長の達成」に再び挑戦することにした。16年3月に発表した5年計画は物流センター2カ所、新店80~100店、21年3月期に年商6000億円の目標を掲げた。

三菱商事伊藤忠商事の代理戦争の様相

 目標達成のために飯田氏は三菱商事から招いた二宮涼太郎氏を社長に据えた。二宮氏は1997年三菱商事に入社。米国子会社への出向、三菱商事リスクマネジメント部を経て2015年6月、オーケーに派遣され経営企画室長に就任。16年1月に執行役員となり、30%成長戦略室長兼店舗開発部長に就任。16年6月に代表取締役社長へ昇格した。

 二宮氏はM&A(合併・買収)を駆使して「30%成長戦略」の達成を目指す。初仕事が関西スーパーのM&Aだ。年商1200億円程度の関西スーパーは格好の標的だった。

 三菱商事がオーケーを後押ししている。二宮氏以外の木島綱雄と西尾一範の両取締役も三菱商事の出身だ。

 オーケーの筆頭株主は、発行済み株式の34.9%を保有する創業家の資産管理会社オーケークリエイティブ(16年3月20日現在)。2位が飯田勧氏の10.8%。ちなみに飯田氏は、贈与税、相続税がなく個人の所得税率が日本より低いニュージーランドに居住している。

 3位が伊藤忠食品の5.5%、4位が三菱食品の5.3%、5位が三菱商事の4.6%。三菱側が合わせて9.9%の株式を保有し経営の主導権を握った。

BusinessJournal編集部

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