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三菱商事vs.伊藤忠、スーパー業界で仁義なき代理戦争勃発…オーケー争奪戦が熾烈化

2016.11.30 2016.11.30 07:24 企業

 対して伊藤忠食品はオーケーが買い占めるまでは関西スーパーの4.9%の株式を保有する第2位の株主だった。筆頭株主は自社取引先持株会なので、伊藤忠食品が事業会社としては筆頭株主に相当する。伊藤忠食品の守備範囲だった関西スーパーにオーケーが切り込み隊長として殴り込みをかけたという図式である。

 見方を変えると、三菱商事伊藤忠商事の川下(小売り)分野の陣取り合戦にほかならない。三菱商事と伊藤忠は、コンビニエンスストアや食品スーパーの分野で火花を散らしている。

 関西スーパー=伊藤忠連合は、H2Oにホワイトナイトを依頼して、オーケー=三菱商事連合を迎え撃つ。もし、関西スーパーが完全にH2Oの傘下に入れば、イズミヤと統合することになるとみる向きが多い。

 これに対して三菱商事は、近畿と首都圏に展開している食品スーパー最大手のライフコーポレーションの株式の23.49%を保有し、持ち分法適用会社に組入れている。オーケーが関西スーパーに強い影響力を及ぼすようになれば、三菱商事は関西スーパーを伊藤忠から奪うことができるかもしれない。

 食品スーパーの陣取りをめぐる、三菱商事と伊藤忠商事との虚々実々の駆け引きから、目が離せない。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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