「森友問題の今後を占う! 緊急集会」が3月31日に参議院議員会館で行われ、大阪豊中市議・木村真氏が登壇した。国有地が森友学園に格安で払い下げられていることに最初に気づき、情報発信してきたのが木村氏だ。
昨年春、学校の工事現場の柵に張られた、森友学園が運営する塚本幼稚園の児童募集のポスターを木村氏が偶然見つけたのがきっかけだった。靖国神社の鳥居らしき写真と一緒に教育勅語が載っていて、調べてみると森友学園が小学校をつくるとわかった。木村氏はこう語る。
「教育勅語など、塚本幼稚園の異様でおぞましい教育を知っていたので、私たちの豊中市にその小学校ができるとわかって“つぶしたい”というのが率直な気持ちでした。うちの町にカルト右翼学園ができることは許せなかった」
土地の登記を調べていったところ、近畿財務局が定期借地権付きで貸していることがわかった。国有財産有償貸付合意書の写しを請求すると、金額と一部の条件がすべて黒塗りだった。しばらくして、森友が土地を買ったという話を聞き、今度は売買契約書を請求すると、やはり金額などは黒く塗り潰されていた。木村氏は同時並行で大阪府私立学校審議会の審議過程も調べたが、こちらも不自然な流れであることがわかった。木村氏はこれらの疑惑を市民に知らせるべく、昨年10月末に3万枚のビラを作成し、自分たちでポスティングした。
「ビラには情報提供のために連絡先を書いておいたところ、10件ほど電話をいただきました。この手のビラは反応がなくても普通ですが、今回は反響が大きいと確信しました。ただ、豊中市だけで17万世帯もあるため、やはりマスコミに報道してもらおうと情報提供したのですが、当初はマスコミの反応が悪かった」
ある在阪テレビ局の担当者からは「相手が相手なので、上が慎重になっている。どこかの週刊誌が書いてくれれば、やりやすいんだけど」と言われたという。「相手が相手なので」というのは、安倍昭恵夫人が名誉校長に就任することが知られており、テレビ局は安倍政権を敵に回したくないと考えていたのである。