テレビマンも注目するヤフーニュース 取り上げられるにはどうすればいい? ヤフーに直撃!
(「Yahoo!」より)
人気放送作家の鮫肌文殊氏と山名宏和氏が、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を直撃解決!する連載「だから直接聞いてみた」。月刊誌「サイゾー」で連載されていた同企画(宝島社より単行本となって発売中!)が、ビジネスジャーナルにて復活!
今週は、鮫肌文殊氏がみんなが見ているヤフーニュースにどうすれば取り上げられるか、直接ヤフーに問い合わせてみた!
[回答者]ヤフージャパン・カスタマーサービス様
その記事を見た方も多いと思うが、この前、本連載『だから直接聞いてみた』がヤフートピックスに挙げられた。私はフェイスブック友だちからの「出てるよ~」ってメールで知った。見てみたら、確かに出ているではあーりませんか!
かなりビックリ。まさか自分のやっている連載がそんなメジャーな場所に取り上げられるなんて! ちょっと残念だったのは、その回がヤマナの担当回だったことかな。「銀行のATMの手数料はおかしいんじゃないか?」(「銀行ATMの手数料って一体なんのためにある? みずほ銀行に直撃してみた」)ってギモン。自分の担当回だったらもっと驚いたかもしれん。
このヤフートピックス、テレビの構成会議の席上でもよく話が出る。なんせ、ヤフーのトップニュースですからチェックしてる人の数がダントツに多い。パソコン持ってる人はほぼ全員見てるって考えても過言じゃないのでは。「ヤフーニュースで見た」ってのは、十分今の日本国民にとっての共通言語になり得るハズ。そんな明るい日の当たる場所で取り上げられることのメリットって計り知れない。
だから、低視聴率に喘ぐ番組ほど番組の知名度を上げるにはこれ以上の媒体はないと考えるわけだ。そんなことありえないのは百も承知で「もしうちの番組が毎日のようにヤフーニュースで取り上げられたら、俄然注目度も高まって少しは数字も上向くのになあ」なんて、低視聴率番組のプロデューサーは勝手に夢想してしまう。構成会議で「ヤフーニュースに取り上げられるくらいのキャッチーな企画で」なんて思わず言い放ってしまうのだ。
でもホント、ヤフートピックスにどうやったら取り上げてもらえるのかな。テレビ業界人なら一度は思う素朴なギモン。そこに載るには、どんな明確な判断基準があるのだろう?
だから直接、ヤフージャパン・カスタマーサービスに聞いてみた。
『ヤフーのトピックスを選ぶ基準って何なんですか?』
実はヤフー、電話によるこのようなユーザーからの質問などは受け付けていない。すべてメールによるやり取りのみなのだ。よって以下は、カスタマーサービスから送り返されてきたメールの全文である。
「ヤフージャパンのトピックスは、ヤフーニュースの情報をもとに各カテゴリーごとに話題のニュースを掲載しています。しかしながら、ニュースの選出基準や、詳細な仕様については、非公開とさせていただきます」
ま、そりゃそーだわな。こんなよくワカラン放送作家からの質問にホイホイと「いやあ、実はこんな基準で選んでまんねん、ほなサイナラ」って具合に軽~く答えてくれるわきゃない。みんな知りたがってることだと思うから。しかしこちらでリサーチしたところ、ヤフー株式会社メディア編集部長の奥村倫弘さんが、『ヤフートピックスの作り方』(光文社新書)って書籍や「価値ある経済ニュースとは」って講演においてこんなことを明かしている。
「トピックス選定にかかわるスタッフは20名ほどおり、部署に、契約しているマスコミ各社から一日平均で3500本以上の記事が集まる」
「ニュース選定における基準は社会に対するインパクトを持つもので、世の中の大きな変化にかかわるニュースや、世の中をよりよくするニュース、世の中を象徴しているニュースなどをピックアップしている」
「ただ単にアクセス数だけを稼げる記事ばかりにならないように記事の選定に注意を払っていたり、ただ単に利益だけを追求しているものではない、という部分に重点を置いている」
高尚かつ高邁たる基準で選定なさっているワケだ。なるほど。でもね、そうは言ってもやっぱいまいちヤフートピックスの基準が謎なのだ。例えば先月、胡蝶蘭って漫才コンビのデブのほう、あべこが一般男性と結婚した! って記事がヤフートピックスに載っていた。
なぜだ? あべこなんて、言っちゃなんだがかなりマイナーな存在だ。彼女が結婚したことなんてハッキリ言ってどうでもいいんじゃないか。でも、ヤフーは「社会に対するインパクトを持つもの」って判断したのであろうか。いや、これも「こんなマイナーなところまで目配せが効いている」っていうヤフー側からの計算高いアピールなのかも知れん。
そして、うちの連載が取り上げられたのも同じ理由なのかも!?(笑)。なんか、そんな気がしてきた。ちなみにトピックスに載ってやはりここのページビューは飛躍的に増加したそうだ。ありがとう、ヤフートピックス! また取り上げられてもらえるその日まで、私もヤマナもハヤシも新たなギモン調べに邁進いたします!