9日発売の「フライデー」(講談社)が、『太っ腹フジテレビ「早期退職者にプラス7000万円!」』という見出しで、フジテレビが50歳以上の社員を対象に早期退職者を募っていると報じた。同社の常務取締役・大多亮氏が直撃インタビューに答え、その事実を認めている。
「記事のなかでは、フジ社員の平均年収が1500万円ともいわれていることについて、30代の社員が若手はその半分ももらえていないとのコメントを寄せていましたが、いまだに30代の制作で年収1000万円以上の人は結構いますよ。民放キー局でもっとも給料が安いといわれている日本テレビは、30歳で700~800万円程度。『視聴率が悪くても給料はいいなんてうらやましい』と、業界ではよくネタになってます。
2017年4~9月期決算でフジは営業赤字に転落。同期のテレビ東京は同32億円なので、フジはついにテレビ東京にも抜かれたことになります。ただし、フジ・メディア・ホールディングス傘下のグループ全体でみれば、そのほかの事業収入と不動産収入は結構いいんです。その結果、30代でもそれだけもらえるという話があるくらいですから、今回ターゲットとなっている50代が10人辞めてくれただけでも、年間何億円という人件費が浮くことになる。プラス7000万円の退職金を払ったとしても、安いもんですよね」(テレビ局関係者)
過去に何度も早期退職者を募集した日テレの場合、その退職金はせいぜい2000〜3000万円だったという。それを考えれば、フジの低迷が叫ばれて久しいものの、やはり「腐ってもフジ」ということなのか。
「もともと、フジの社員はお金持ちが多いんですよ。社長や有名人の子息とか、そんな人がゴロゴロしてる会社です。だから、別にお金に困っている人たちが多いわけでもないですし、一足早く退職して悠々自適な生活を送ろうと考える人は少なくないみたいですよ」(同)
経営立て直しの一環として人件費の削減に手を付けるのは、当然の施策かもしれないが、人材流出による番組制作力の低下で、さらなる視聴率低下という負のスパイラルに陥ってしまわないことを願うばかりだ。
(文=編集部)